【速報】Pepperが世界展開に向けてAndroidのSDKに対応。7月にはAndroid対応の新たな「Developerモデル」も販売開始

5月19日、ソフトバンク本社ビルにて記者発表会が開催された。ソフトバンクロボティクス代表の冨澤文秀氏が登壇し、AndroidのSDKがPepperに対応を開始することを発表した。

本日5月19日より専用SDK「Pepper SDK for Android Studio」の無料配布を開始。Androidのアプリ開発者を巻き込んでいくことで、今後デベロッパーの数が100倍以上になることが想定されている。またGoogle Playで公開されている100万以上のアプリと連携することで、さらなる価値を提供していく。

冨澤社長は、併せて、Androidの開発環境に対応した、Pepperの新しいDeveloperモデルの販売を7月に開始することも発表した。すでにPepperを持っている場合には、アップデートにより対応が可能となる。

記者発表会では、Google TensorFlowの機械学習を活用した「ハンドイリュージョン」というアプリが披露された。ハンドイリュージョンは16,000以上の手の形から画像学習をさせて作られたロボアプリで、あらゆる人の手を認識することができるようになっている。

現在アメリカにて、Google I/Oが開催されているが、そこではPepperとAndroidのセッションも予定されている。

質疑応答

・Androidのアプリケーションはすべて実行可能になるのか?
標準のAndroidアプリは使うことができる。それぞれPepperで起動する意味があるかは置いておいて、基本的にすべてPepperでも使うことができる。


・開発環境はChoregrapheからの完全移行になるか?
とって変わるというよりは、Naoqiに対してAndroidからもアプローチすることができるようになる、というプラスの意味合い。


・タブレットが強調されて、チープな使い方になってしまう可能性があるが、どのように考えているか?
現状はいわゆる野良アプリはなく、クリエイターの方々にクオリティが高いものを作っていただいていますが、爆発的に多くの方にアイディアを出してもらいたい。一つ一つのクオリティが下がる一方で、驚くほどイノベーティブなものが出てくる可能性がある。


・ソフトのアップデートが行われるのは、一般販売モデルやデベロッパーモデルなども対象になるのか? その際はソフトのアップデートだけかどうか。
ソフトと一部ハードのアップデートを計画している。一般販売モデルもデベロッパーモデルも対象になる。


・Choregrapheは残すということですが、Naoqi専用のアプリケーションは徐々にフェイドアウトする? Choregrapheで作るメリットは?
こういうところを掘りたければこっちの方が作りやすい、ということはあるかもしれないが、基本的には違いがあるわけではない。


・個人向け、法人向けでアップデートの対応は異なる?
現時点では未定。


・Googleとの関係はこれで終わりか。ロボットの開発会社が売りに出ているが、買うという選択肢はあるか。
具体的に検討はしていませんが、今後も様々な角度から検討を重ねていく。


速報は随時更新予定。

ABOUT THE AUTHOR / 

望月 亮輔

1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。

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