分身ロボット「OriHime」を開発するオリィ研究所が2億2,977万円の資金調達を発表
株式会社オリィ研究所は、今年2016年4月にBeyond Next Ventures1号投資事業有限責任組合、リアルテックファンド1号投資事業有限責任組合などから合計2億2977万円の資金調達を行ったことを発表した。
調達した資金は今年夏に計画されている新バージョンリリースに向けた量産費用や人材採用、開発費に充てる。
オリィ研究所は「会いたい人に会いに行ける、行きたいところに行ける」をコンセプトに、遠隔操作で自由自在に動かせる世界初の小型分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」を開発し、去年7月より法人向けレンタルサービスを行っている。
「OriHime」とは、インターネット経由で、手・首の向きを直感的に自由に動かせ、視覚・聴覚を有し、音声を発して相手と会話ができる、利用者の分身となるロボットである。具体的には、入院中で学校に通えない児童が、学校の自分の席にOriHimeを置いて授業に参加する、といった用途に活用されている。OriHimeをiPadのアプリで遠隔操作し、首の向きを変えて黒板や教室の様子を見渡したり、手を自由に動かしてジェスチャーを交えながら先生や友達と会話したりすることで、入院している児童にとっても、周囲の人にとっても、あたかも実際にその児童が教室にいるのと同じように感じることができる。その他にも、在宅勤務やALSの方のコミュニケーション補助、遠隔結婚式参加などで既に多数の利用実績がある。
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望月 亮輔1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。