ソフトバンクが9月からベトナムでのロボット販売をスタート
「VN Review」などベトナムの複数のメディアが、9月からソフトバンクがベトナムでのロボット販売に乗り出すことを報じている。
9月の販売に先駆け、8月26日、ベトナムの首都・ハノイでソフトウェア関連企業を100名以上招待しイベントを開催。ソフトバンクテレコムの現地法人「SoftBank Telecom Vietnam」代表の森本隆史氏がベトナムでの展開について語った。
現地メディアの報道によれば、今回販売されるロボットは、ソフトバンクロボティクスヨーロッパ(旧:アルデバランロボティクス)が開発する二足歩行ロボット「Nao」。Naoは、21ヶ国語を喋ることができるロボットで、世界1万体以上の販売実績を誇っている。
アラビア語・チェコ語・デンマーク語・オランダ語・英語・フィンランド語・フランス語・ドイツ語・ギリシャ語・イタリア語・日本語・韓国語・中国語・ノルウェー語・ポーランド語・ポルトガル語(ブラジル)・ポルトガル語(ポルトガル)・ロシア語・スペイン語・スウェーデン語・トルコ語
(ギリシャ語とノルウェー語はコレグラフの機能の一部が非対応 / 参考:Available Langage (Aldebaran Documentation) )
Naoは、アルデバラン・ロボティクスが創業した2005年から開発がスタートしており、Pepperの「お兄ちゃん」のような存在として知られている。Pepperと同じくChoregraphe(コレグラフ)でのアプリケーション開発を行うことができる。もともとは高校や大学の研究室向けに販売されていたが、2014年以降一般向けの販売も行われている。
現地での販売価格は、10,000米ドル〜(約100万円〜)。会社の受付や、英会話学校などの教育現場での活用等が想定されている。導入にあたりカスタマイズも可能で、アプリケーションの開発は、ベトナムの大手ソフトウェア開発会社・FTPソフトウェアと連携して行うことを発表している。
VN Reviewによれば、森本氏は「数年以内にPepperも市場に投入していきたい」とも語っている。英語圏での稼働実績を持つNaoを先に導入し、現地のロボット熱を高めておきたい考えだろう。今年7月には台湾でのPepperの販売開始を発表するなど、ソフトバンクのロボット事業の海外展開が本格的にスタートしているようだ。
ABOUT THE AUTHOR /
望月 亮輔1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。