LINEがチャットボットによるカスタマーサポートサービス「LINE Customer Connect」を発表! 最初の導入は「アスクル」、人工知能(AI)による自動対応サービスをすでに開始

LINE株式会社は、同社が提供するコミュニケーションアプリ「LINE」を活用したカスタマーサポートサービス「LINE Customer Connect」を開発し、法人向けに来春を目処に提供を開始することを11月16日に発表した。
LINEは通常、人間同士がコミュニケーションをはかるのに利用されているが、法人では、AIシステムがユーザの応対を行うことで、自動対応の問合わせシステムに注目が集まっている。
これは「チャットボット」と呼ばれ、世界的に注目されている。

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企業は、このサービスを導入することで、自社のWebサイトやLINEアカウントからの問い合わせに対し、LINEアカウント上で対応することが可能になる。最終的にはカスタマーセンターでの有人の対応が控えるが、一次対応をAI(人工知能)が自動応答を行うことで、サポート業務の効率化や自動化をはかる考え。
AIシステムはFAQベースに機械学習したものも可能だ。ユーザーが満足できなかった質問を蓄積し、随時FAQを機械学習や有人対応でアップデートしていくことで、解決率の継続的な向上(AIの学習と育成)を図ることができる。
また、自社のWebサイト等にLINEに誘導するボタンを設置することで、WebとLINEアカウントが連携した問い合わせ対応が可能になると言う。

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LINEを使った「LOHACO」のチャットサービス



最初の導入はアスクルの「LOHACO」

アスクルは一般消費者向けインターネット通販サービス「LOHACO」(ロハコ、 https://lohaco.jp/)を運営しているが、このLINE Customer Connectを活用し、顧客からの問合わせをAIシステムが自動対応するチャット形式のカスタマーサポートサービスの提供を21日より開始した。サービス名称は「マナミさん」。ディープラーニングを採用している。
一次受付で顧客からの質問にLINEで対応し、質問内容が複雑だった場合は、サポートセンターによる友人対応にスイッチする。

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マナミさんは、すでに2014年からカスタマーサポートとしてシステム稼働している。会話の自然言語処理の部分でAIシステムを導入し、約4割の問合わせに対して対応してきた。更にカスタマーサービスの充実をはかるため、ここでリニューアルをはかった。

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21日からは、LINE社が提供する法人向け新カスタマーサポートサービス「LINE Customer Connect」を活用、更にディープラーニングにより学習していく新たなシステムとしてサービス提供をはじめた。
ディープラーニングを中心にしたシステムはパークシャテクノロジー社(PKSHA Technology)の技術を活用、ユーザーサポートの運営、システムの連携、機械学習の強化等で、KDDIエボルタと協力体制を敷く。

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ディープラーニングを活用

LINE上でのマナミさんによる回答には「LINE Customer Connect」が連携するパークシャテクノロジーの汎用型対話エンジン「BEDORE」(べドア)を活用する。 同エンジンは、顧客からの質問内容を理解する自然言語処理機能に加え、 最先端の人工知能である深層学習(ディープラーニング)機能を搭載している。顧客からいただく多数のご質問と回答の実績の中から、 最適な組み合わせを抽出し、 LOHACOサポートデスクスタッフの検証と承認を経て、 最適な回答を自動学習していくしくみだ。
この機能により、 マナミさんの学習サイクルを早めることができ、 日々増え続けるお問い合わせへスピーディーに応対することが可能となると言う。
LOHACOでは、「今後も様々なサービスに人工知能と始めとする最新テクノロジーの導入を進めることで、 継続的にサービス水準の向上に努め、 お客様のご満足度を高めていく」としている。

カスタマーサポートセンターの効率化にAIシステムを活用した自動化が注目されているため、今後も同様の導入事例が増えていきそうだ。

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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