Pepperがバーテンダーになってワインを注ぐ! 本物のバーで実証実験を実施
ロボットのアプリ開発を手がける「HappyHack」は、お酒を注いでくれる Pepper向けシステム「バーテンダー for Pepper」を開発し、2016年12月26日に土浦市にあるテクノロジーカフェシンギュラリティにて1日限定の実証実験を実施したことを発表した。
「バーテンダー for Pepper」は、ワインサーバーを制御してお酒を注いでくれる機能や、各グラスに埋め込まれたICタグにポイントをチャージする機能を搭載している。Pepperはグラスのチャージ情報を読み取り、チャージが足りなければお酒を注がずにチャージを促す仕様だ。
こちらは、HappyHackが今年6月に実施した「500円企画」で生まれたアプリ。ロボットパートナーとして活躍する太田智美さんが、自身の父が経営する質屋「質屋おぢさん」で活用するためのアプリとして「絶対にこぼさないでお酒を飲ませてくれるPepperアプリ」を提案し、採択されたものだ。
今回の実証実験では、常連の方だけでなくふらっと来店したお客など、様々な方が「バーテンダー for Pepper」を体験したという。開発元のHappyHack代表の三鍋洋司氏は「体験したお客様皆様に喜んで頂けました。Pepperが時々お酒をこぼしてしまうこともありましたが、それにも皆様笑顔で対応して頂けて本当に感謝しています。今後、さらに精度を上げて、他の店舗でも導入をすすめていきたいです。」と、今後の展開とお客への感謝を語っている。
実証実験を行なった土浦の「テクノロジーカフェシンギュラリティ」は、「技術と飲食を楽しむ」をコンセプトに作られたカフェ。ここでは普段から、「Oculus Rift」や「HTC Vive」などのVR機器等、最先端のテクノロジーを体験することができる。
「バーテンダー for Pepper」は、今回の実証実験で得たフィードバックを元に精度を向上させた上で、東京都荒川区の質屋「質屋おぢさん」へ導入されることが予定されている。HappyHackでは他店舗での導入も模索しており、さらに多くの人がロボットバーテンダーを体験することができそうだ。
今後、あなたがふらっと立ち寄ったバーでは、Pepperがお酒を注いでいるかもしれない。
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望月 亮輔1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。