今回はCES2017でBMWグループが公開したクルマ2台を紹介したいと思います。
徐々に、そして確実に自動運転の時代が近づいていることを感じさせるコンセプトモデルとプロトタイプカーです。
BMW i Inside Future.
このコンセプトモデルは、走れるクルマとしてのプロトタイプではなく、自動運転時代のインテリアの方向性を示すコンセプトモデルになっています。
前輪も動かなそうですし、ドアすらついていません。
ただし、インテリアはきっちり作り込まれています。
フロントマスクはBMW iブランドのイメージにより未来感がプラスされたデザインになっていますね。キドニーグリルもついているのでBMWなのはよく分かる感じです。
これがその内装。液晶画面が広がり、センターコンソール部分も液晶となっています。物理的なスイッチ類が一切排除されたデザインが新鮮です。
ステアリングホイールも人間がクルクル回すことをそもそも想定していないかのようなデザインになっています。もはや丸い形すらしていません。
BMWのセンターコンソールに設置されるダイヤル式コントローラー「BMW iDrive」が、ホログラム式インターフェイス「BMW HoloActive Touch」という新しいシステムに置き換えられています。
空中に投影されるコントロールパネルをジェスチャーで操作するというものです。しかも、実際にパネルに触れたかのような感触のフィードバックもあるそうです。もう、これは未来としかいいようがないユーザーインターフェイスではないでしょうか。
さらに自動運転時代は、運転をしないでいいわけなので車内でどうやって時間をつぶすのかが重要なポイントになってきます。その回答として、BMWは音楽を各シートごとにヘッドホンなしに変えられるサウンドカーテンを導入、乗員すべてがそれぞれ好みで音楽や映像を楽しめるようになっています。
後部座席にはなんと本が並べられています。運転は自動車にかませて、読書もできるということです。景色の良い道をドライブしながら読書・・・という世界は現時点では想像しにくいですけど、素晴らしいです。
CES2017で実際に展示されていた様子です。足元にペダル類も完全になくなっているのもわかります。凄すぎ・・・。
BMW 5 series Connected Mobility.
続いてBMW 5シリーズコネクテッドモビリティの紹介。
こちらは見た目、普通の新型BMW 5シリーズセダンに見えますが、自動運転車両。
派手なカラーリングが施されている点以外は、至って普通の外見になっています。
これは自動運転デモンストレーション用プロトタイプで、ドライバーがステアリングホイールから長時間に渡り手を離したドライブを可能としたもの。
最新のBMW Connected Driveも搭載されており、Microsoftのパーソナル アシスタント「Cortana」を通じた音声でのやりとりも可能になっています。流石ですねぇ!
BMWの自動運転車両はいずれ自腹で買いたいと思います・・・(^-^;)
ABOUT THE AUTHOR /
中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。