パルコ、共同体事業にてショッピングセンター内の案内ロボットを新規開発、17年秋に店舗で実証実験

株式会社パルコは東京都立産業技術研究センターが実施する「平成28年度 公募型共同研究開発事業」に採択された。08ワークス株式会社及び日本ユニシス株式会社との共同体により、ショッピングセンター内の案内に特化したロボットの開発・実証を行う。

今回の共同体事業によって開発するロボットは、2017年秋にPARCO(都内店舗を選定中)に設置し、来店客とテナント従業員向けに次のサービスを提供するとのことだ。


新規ロボット開発概要


来店者向けロボット

テナント情報(どこに何のショップがあるか)や各種施設情報(トイレやエレベーターの場所、営業時間情報など)を対話形式でマルチリンガルに提供。
また、自律走行機能を使い、指定のテナント・施設への移動案内を行う。国内のみでなく世界中から来訪する来店者の買物における問題をロボットが多言語で接客して解決することを目指すことが目的だ。

テナント従業員向けロボット

RFIDと自律走行型ロボットを活用した商品棚卸の自動化により、ショップでの棚卸業務のサポートを行う。
ショッピングセンターに入居するテナント従業員にとって、定期的に発生する商品の棚卸業務は、大きな作業負荷となっている。RFIDタグと自律走行型ロボットを活用することにより、棚卸の自動化の実現を行い、テナント従業員の業務負荷軽減を目指すとのこと。

※RFID(Radio Frequency Identification):商品などに非接触型ICタグを埋め込み、商品等の情報を記録。アンテナ通過時の無線通信によるデータ交信によって商品等の確認を自動識別する技術。

開発するロボットのハードウェア仕様

都産技研が開発した試作ロボットLibra(リブラ)をベースに、新たなロボットの開発を行う。デザイン、機能、安全性を検討のうえ、適切な仕様に変更するとのこと。

現状のLibraのハードウェア仕様
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サイズ 1,015mm
610mm
奥行き 680mm
重量 35kg
最高速度 6km/h
平成28年度公募型共同研究開発事業 公募概要
(1)開発テーマ 商業施設における案内業務と店舗業務効率化
(2)委託上限金額 3,000万円(消費税を含む)
(3)事業対象期間 2017年1月4日から12月28日まで(1年間)
(4)委託対象経費 研究開発に専用として使用する必要経費(都産技研負担100%)
※案内ロボットの試作開発から実証実験実施に要する費用

また、パルコは「独自の先行的ICT活用」を中期経営計画の事業戦略の柱のひとつとして掲げ、消費環境の急速な変化に対応するべく、ICT を活用し店舗でのデジタル環境を整備することで新たな消費体験の提供を推進している。

2016年7月には仙台PARCO2において、「NAVii™(ナビー)」および「Pepper(ペッパー)」を期間限定で導入。2種類の異なるロボットが共同で、ショッピングセンターの接客業務のサポートを実施。期間中1日平均400名以上の来客者への接客をロボットが行い、インフォメーションスタッフによるご案内業務のサポートを実現している。

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仙台PARCO2でのロボット接客の様子はこちら

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ロボスタ編集部

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