「あなたの味覚は酸味とにがみに鋭い感覚を持っているみたいですね♪」
PepperがAIソムリエになって味覚にピッタリのお酒を勧めてくれる。
そんなイベントが新宿の伊勢丹で開催される。
2月15日から20日までは和酒売り場、3月8日から14日はワイン売り場で接客を行う予定だ。
AIベンチャーのカラフル・ボード株式会社と株式会社三越伊勢丹ホールディングスは、ユーザの味覚を解析しお酒を提案する「SENSYソムリエ」アプリをインストールしたPepperを店舗に設置し、お客様と会話をしながらお酒を提案するロボット接客を伊勢丹新宿本店にて2017年2月15日から開始する。
「SENSYソムリエ」とは、人工知能「SENSY」がユーザの味覚を解析して、ソムリエのようにお酒を提案するアプリ。来店者にワインや日本酒などのお酒を試飲してもらい、甘み、酸味、苦味などの味覚や、好みに関する感想を入力して頂くことで、人工知能がユーザの味覚を解析し、店頭に在庫のある商品の中から、一人一人の味覚に合わせた最適な1本を提案する。
■ Pepper「SENSYソムリエ」接客デモ動画
慶応大発AIベンチャーであるカラフル・ボードが開発する、感性を学習するパーソナルAI。画像・テキスト・楽曲・動画・味覚物質・行動ログなどのインプットデータを画像解析、自然言語処理などのディープラーニングにより、ユーザーの嗜好性を解析する。
2014年11月にファッションアプリとしてリリース後、ファッション分野にて、店頭接客サービス、EC接客サービス、パーソナライズDM等、「SENSY」を活用したサービスを展開。2016年7月には、「食」の分野でも味覚を解析する人工知能として、サービスを展開するなどライフスタイル全般でのサービス展開を目指す。
これまでの「SENSY」はタブレット端末を活用したサービス提供だったが、より自然で分かりやすいショッピング体験の実現を目指し、Pepperを活用した接客を開始した。
「SENSYソムリエ」はスマートフォン版アプリともID連携することができるため、単なる接客にとどまらず、顧客との継続的な関係構築、再来店促進(O2O施策)、顧客データ分析に基づいた仕入計画や販促計画など、小売店経営に資するソリューションの統合的な展開が可能になる。
また、今回の取り組みは、感性を学習する1人1台のパーソナル人工知能「SENSY(センシー)」を活用した「食の人工知能プロジェクト」の一環として行われている。
カラフル・ボードと三菱食品株式会社が展開する「食」分野に人工知能「SENSY」を活用し、原料生産者、加工、製造業者、小売業者、生活者等に向け、様々なソリューションを提案していくプロジェクト。
味覚は、定量的に測定することが困難なこと、人によって味覚や「美味しい」の定義が異なることなどの理由から科学的なアプローチが大変困難である。そこで、SENSYの持つ「パーソナル感性分析」のアプローチを味覚に応用することで、ユーザーレビュー(飲食後の感想)からひとりひとり異なる味覚をデジタル化して捉える技術を開発。これにより、個々人がまだ食したことのない食品であっても、味覚を予測して提案することが可能となった。