セックスロボット利用時は、プライバシー問題にご注意!

セックスロボットやスマートセックスデバイスが当たり前のようにクラウドやスマートフォンとつながる時代に、私たちはプライバシーをどう守るべきかという議論が海外で盛り上がっている。英国Mirror Onlineが報じた

一般的に、ガジェットやアプリケーションを使う時の「利用規約」をきちんと一字一句読んで「同意する」にチェックする人は少ないのではないだろうか。セックスロボットやスマートセックスデバイスでも同様、どんなデータが取得されどのように活用されるかを私たちはもっと理解して使う必要がありそうだ。



米国ではセックスデバイスのプライバシー問題で訴訟に

現在、米国で「We-Vibe」がプライバシー問題で訴えられているという。


Standard Innovation

Image: Standard Innovation

We-Vibe」はインターネット接続可能な性具(大人のおもちゃ)を作る米国の技術会社「Standard Innovation」の製品ブランド。


We-Vibe

Image: Standard Innovation / e-Vibe

訴えの要点は「ユーザーの同意なしに、膣内温度や好みの強度設定などの非常に個人的なデータを記録している」ことにある。

この訴えに対して同社は「製品の改良や診断を目的として、限られたデータを収集しています。このデータは個人を識別不可能な状態で保存・利用されます。」と反論している。



データを収集することにはメリットもある

ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジで人間とコンピューターとの関係を研究するケイト・デブリン博士も、個人データを収集することが有用な場合もあると語る。「例えば、それが製品にフィードバックされてより良いものになるなら有用でしょう。月経周期追跡可能なDaysyという体温計ガジェットなどはその代表例です。」


daysy

Image: daysy

実際、デバイスやアプリの利用時にユーザーからのフィードバックがあることは、そのプロダクトの品質改善につながることも証明されているという。

ABOUT THE AUTHOR / 

中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

PR

連載・コラム