米国で話題の日本発のハコ型ロボ「PLEN Cube」、日本語版発売へ向け「Makuake」で資金調達開始

PLENGoer Robotics株式会社は、本日2017年4月27日より、クラウドファンディングプラットフォーム「Makuake」にて、顔認識カメラ、IoT家電リモコンを搭載したハコ型ロボット「PLEN Cube」日本語版のプロジェクトを開始した。

「PLEN Cube」は手のひらに乗るサイズのハコ型ロボット。小型ながら、360度回転するヘッド、フェイストラッキングによる静止画や動画を撮影・共有するロボットカメラとしての機能のほか、音声認識、ジェスチャー認識も搭載し、IoT家電のリモートコントローラーにもなる。


ハコ型が「PLEN Cube」、人型はプレンプロジェクトが開発する「PLEN2」

単なるコントローラーとしての役割ではなく、二足歩行ロボット「PLEN」の製造で培ったノウハウを用いて、愛くるしい動きをする「持ち歩きたいロボット」としての動作を備えている。

2017年2月21日から米クラウドファンディングサイト「KICKSTARTER」にてプロジェクトを開始し、目標金額の5万ドルを開始3日で達成、総額8万ドル以上を調達し、2017年末には本格販売を予定している。



音声認識はどうなる?

PLEN Cubeは、1辺が約7.5cmの直方体で、手のひらに乗る小型サイズでありながら、カメラ、ディスプレイ、スピーカー、マイクの機能を有している。さらにフェイストラッキング、音声認識、ジェスチャー認識などのテクノロジーを搭載している。

サイズが手のひらサイズということもあり、持ち運びが可能で、気軽に持ち運べる点がAmazon Echoなどとの違いだという。現行のモデルではSIMスロットはないが、今後のモデルで検討していくとのことだ。防水機能についても今後検討すべき項目だとしている。

本日行われた記者向けの発表会では、PLEN Cubeでカメラで撮影した画像をSNSでシェアするデモや、音声認識をして音楽を流すデモなどが行われた。



音声認識に関しては、先行して販売を行う英語版も今回の日本語版も、他社が提供するクラウドサービスのものを使用する。日本語版の音声認識でどれを使うかは現在検討中とのことだ。

公開されたプロトタイプでは、マイクがまだ搭載されていなかった。理由としては、どのサービスを導入するかよりも、どの位置にマイクを置くか、といったハードウェアの構造の方が音声認識の精度に直接影響を与えるからだという。マイクの位置は現在検討している最中とのことだった。

動きのデモの様子。ハコ型なのに動きだけで生きているように感じる

音声認識に関連して言うと、取材をしていて感じたのは、サーボモーターの音が少し気になるということだ。PLEN Cubeには全部で4つのサーボモーターがついているが、一つ一つが「ギー」という音を立ててしまう。普通に使う分には問題なく、むしろ鳴き声のような要素として可愛らしさを際立たせているが、これは音声認識の精度にも大きく影響を与えてしまうことだろう。現在はまだプロトタイプであり、その部分も改良していく予定だという。



クラウドファンディングは本日4月27日(木)より開始されており、8月24日(木)までの120日間募集されている。目標金額は200万円で、商品の発送は2018年6月を予定している。

複数のコースが用意されており、ディスプレイがないコスパに優れた「PLEN Cube Lite」が早割で27,160円〜、ディスプレイもついた通常の「PLEN Cube」が39,900円〜販売されている。気に入った人は早く購入の決断をすることをオススメする。


PLENGoer Robotics株式会社 代表取締役社長 赤澤夏郎氏

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望月 亮輔

1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。

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