Amazon Echo、Google Homeなどを始めとする音声で操作できるスマートスピーカー市場が盛り上がっている。以前、市場規模について、AI音声アシスタント市場が過熱! 2020年までに市場規模は2,275億円へで紹介しているが、今回はeMarketerによるスマートスピーカーの普及台数予測についての最新レポートを紹介する。
スマートスピーカーの利用は2017年、前年比2.3倍に
同レポートは、2017年に3,560万人のアメリカ人が少なくとも月に1回スマートスピーカーを使うと予想している。これは対前年比128.9%の大幅な増加だ。
eMarketerは「消費者はエンゲージメントを促進するテクノロジに慣れてきている。価格が下がり、機能が増えるにつれて、消費者はこれらのデバイスを採用する理由が増えている。」と増加の背景を分析している。
ここで予想されている3,560万という数字は、あくまで使用する人数である事に留意しておきたい。これらのスマートスピーカーは、家族で使うなどの複数人での利用が想定されており、販売数とは異なってくるはずだ。
スマートスピーカーのメーカー別シェア
アメリカではAmazon Echoが70.6%と大幅なシェアを獲得している。後発のGoogle Homeは23.8%、さらに他のメーカー(Lenovo、LG、Harman Kardon、Mattelなど)はあわせても5.6%という状況だ。
eMarketerは「今後Googl Homeのシェアが拡大するにつれて、Amazon Echoのシェアは今後数年間で低下する、しかしAmazonが当面このカテゴリーの支配的プレイヤーの立場を維持する」と予測している。
Amazon Echoから派生した数多くの製品が発表されていることを考えると、少なくとも近い将来もAmazonが主役である可能性は高そうだ。
音声アシスタントの世代別利用動向
同記事では、スマートスピーカーの調査に付随する形で、SiriやCortanaなどの音声アシスタントの利用予測も展開されている。
これによれば、2017年、音声アシスタントを月に1回でも利用するアメリカ人の合計は6,050万人になるという。これはアメリカ人口の20%に相当する規模になる。
世代別では25〜34歳のユーザーだけで、全ユーザーの26.3%を占める結果となった。この世代はエンターテインメント機能を求めるため、音声アシスタントのヘビーユーザーとなるという。音楽などのコンテンツを利用するユーザーが多いという調査結果もあったが、それとも整合性が取れる話である。
僕はこう思った:
日本語版Amazon Echo、Google Homeもそろそろ登場は近いでしょうね。どちらも楽しみです!
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中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。