Googleが32億ドルで買収したスマートホーム向けデバイス開発の「NEST」が5月31日に新デバイス「Nest Cam IQ」を発表した。
人工知能を活用したセキュリティカメラという触れ込みだ。小さい筐体だが、6コアプロセッサと通信機器が内蔵されており、複雑な処理を可能としている。
家の中の人や犬の動きに合わせてズームした静止画や映像を、家の外のユーザーのスマートフォンに通知することができるため、例えば、泥棒が侵入、または子供が帰宅したなどの状況を適切な場所を拡大したイメージを受け取ることができる。なお顔認識機能は、「Nest Aware」に加入することで追加される機能となっている。Nest Awareは同社の月額制のクラウドサービスで、金額は10ドル/月。
カメラのスペックは、静止画は4Dセンサー+HDR、動画は1080pのHDクオリティ、画角は2種類となっている。
カメラ機能だけではなくマイクやスピーカーも内蔵しており、家にいる人間に対して遠隔で通話が可能になっている。
スピーカー性能も大音量に対応し、マイクは3つのアレイ、ノイズキャンセリング、エコーキャンセリング搭載とセキュリティカメラとしては異様にこだわった作りとなっている。
オフィシャル動画も併せてご覧頂きたい。
気になる「Nest Cam IQ」の価格は299ドルだ。2台セットのパックは498ドルとなり100ドル値引きされる。現在オフィシャルサイトでプレオーダー受付中となっている。なお日本向けの販売は今のところ予定されていないようだ。
僕はこう思った:
ホームセキュリティ用の注目デバイスとして、Lighthouseを先日紹介しました。こちらは映像を理解した上でテキストで通知するという仕組みです。今後もAIを活用したこのホームセキュリティ市場、まだまだ広がりを見せそうですね。
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中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。