ソフトバンクグループでロボット・ソフトウェア事業を行うアスラテック株式会社とForex Robotics株式会社は技術提携のもと、コミュニケーションロボットを遠隔操作するオペレーターの多言語での対応業務を、翻訳サービスによりサポートするシステムを共同開発したことを発表した。
このシステムは、アスラテックのロボット遠隔操作システム「VRcon」をベースに、クラウド上のAI技術を用いた自然言語処理サービスをForex Roboticsが追加実装したものとなる。
「VRcon」は、コミュニケーションロボットをオペレーターがインターネット経由で遠隔操作できるようにするシステムで、ロボットに対して事前にプログラムされた動作では対応できない問い合わせや質問が行われたときでも、遠隔地にいるオペレーターがロボットをリアルタイムに操作して応答できるというものだ。
VRconとクラウドAIの連携ソリューション
VRconと連係するクラウドサービスは、多言語での翻訳機能、音声のテキスト化機能(Speech to Text)・テキストの音声化機能(Text to Speech)、機械学習を用いたFAQの回答機能などを備えているため、オペレーターが未習得の外国語での質問にも応答できるようになるほか、システムが質問への回答作業を補助することでオペレーターの負担を軽減することが可能になるという。
• コミュニケーションロボットが受けた外国語の質問を、日本語に変換してオペレーター側に表示
• オペレーターによる日本語での応答を、任意の外国語に変換してコミュニケーションロボットから発話
• コミュニケーションロボットが受けた質問の内容をクラウド上のAIが解釈し、回答の候補をオペレーター側に提示
■ VRconとクラウドAIによるインバウンド対応ソリューション
日本政府観光局の発表によると2017年4月には訪日外国人が単月で初めて250万人を突破するなど、インバウンド需要が高まっており、接客用のコミュニケーションロボットにおいても多言語対応は大きな課題といえる。
アスラテックは今後、主にインバウンドに対応する業界を中心に同システムの提案を行っていくと述べている。