商店街の照明をIoTで変える! 岡山の商店街で実証実験が開始

2017年6月25日より岡山県津山市本町3丁目商店街でIoTデバイスを活用した実証実験が開始された。IoTスマート照明を用いて、商店街のスマートなまちづくりを促進しようという取り組みだ。東京都目黒区に本社を置く、IoTデバイスの制御システムを開発する「NetLED株式会社」が同商店街とともに行なっていく。

今回の実証実験では、商店街の既設街灯20ヶ所に「IoTスマート照明」を設置し、商店街の利用状況の可視化を中心に検証を行うという。最終的には人々に安心、安全で快適な街づくりを提供するため、商店街にとどまることなく、住宅街や将来のスマートシティの街づくりに活用する方法を検証していきたい考えだ。

従来の人感センサーでは一台の照明しか制御することができなかったが、今回の「IoTスマート照明」を活用することで、スマート照明複数台を一台のIoTセンサーでクラウド連携することが可能なため、点灯した明かりが、人の歩行スピードに合わせ、人を取り巻くように追従し移動するようになる。これによって夜間でも安心して通行できるだけでなく、防犯や省エネ効果も期待できるという。


待機時は、気温情報に連動したカラーで商店街を彩る

人の通行に合わせて、白色の光が周りを取り囲むように点灯する

また、同社が保有する特許技術を生かすことで、季節や天候情報を元に商店街内の雰囲気や光量をコントロールすることが可能。緊急時には、”色”を制御することが出来るため、 照明による分かりやすい誘導機能や、 インフォメーション機能としても効果が出ると期待されている。

このIoTスマート照明にはサイネージ機能やあらゆるセンサーとの連携も予定されている。これらで得たビッグデータを元に、天候や時間帯における人流解析や車両通行解析を行っていくという。

今回採用された「IoTスマート照明」は、センサー対応、フルカラー対応、サイネージ対応が標準で装備されており、照明をはじめ、様々な電化製品のIoT制御が可能な『NetCONNECT』クロスプラットホームで動作する。この取り組みは、株式会社Crewwが提供するスタートアップと大手企業のオープンイノベーションプログラム「crewwコラボ」により実現した。実証実験は1年間が予定されている。

IoTという新しい技術が、商店街をどのように活性化させていくことができるか。技術ではなく、過程や結果にも注目していきたい取り組みだ。

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ロボスタ編集部

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