ソフトバンクの10兆円ファンド、米・ロボット化技術の「Brain」への約128億円の投資を主導

本日より開催されているソフトバンクワールドの午前中に開催された基調講演に孫正義氏が登壇。その基調講演には、同社のグループ会社の社長が複数名登壇したが、その中に登壇したのが「Brain Corporation」のCEO・Eugene Izhikevich氏だ。

同社は、米・現地時間7月19日、シリーズCにおける1億1400万ドルの資金調達を完了したこと、ソフトバンクの10兆円ファンド「Softbank Vision Fund」が主導したと発表していた。

今回の登壇の中で、Eugene氏はブレーンのビジネスモデルについて語った。

Eugene Izhikevich氏


ロボットが家庭や仕事で活躍する未来。そんな未来は確実にやってきます。家の中でも庭でも、農業でもいろんなことをしてくれます。そんな未来のロボットが実はすでに存在するとしたら驚くでしょう。



私たちはこれらをロボットとは言いません。なぜなら人が操作をしているからです。しかしもしもそれが自律移動するとしたらどうでしょうか?



実にこれらの機械を操作するコストの9割を人件費が占めています。しかし頭脳が入ったらどうなるでしょうか?

障害物、子供などを避けながら、接触することなく行動することができ、何も壊すことはありません。人間が操作するよりも安全です。自動走行技術を使ったロボットになるのです。



私たちが作るのは頭脳の部分です。メーカーの皆さんとパートナーシップを組み、メーカーの皆様が機械を作る。その中にどうやって脳を入れるかを私たちが考える。AIのサービスとして提供しています。このサービスを導入することで、機械を自律走行ロボットに変えることができるのです。

今後はテクノロジーの価格を下げて、消費者向けのロボットにも入れていきたいと思います。



同氏のプレゼンテーションが終わったのち、孫正義氏が付け加えるようにこの会社の魅力を短くまとめた。

孫正義氏


例えばウォルマートのような大型スーパーでは、人が操作する清掃機械を導入していますが、これらの機械を操作する人たちの人件費だけで数十万円から100万円ほど掛かっています。しかし、これらの機械に頭脳を埋め込むことで、人件費が不要になる。たったの5万円でこの頭脳をつけることができるのです。

今やECサイトなどと競う必要があるこのような店舗では、少しでもコストカットをしていかなければいけないのです。これは一見すると人の仕事を奪うという見え方にもなりますが、人間を単純作業から解放するということです。ロボットの広まりにより、人がもっと人らしい仕事に就くことができるのです。



「Softbank Vision Fund」は10兆円の投資ファンド。昨年1年間の世界中の投資額の合計が7兆円だということを考えると、その規模の大きさが理解できるだろう。

同社は今後もロボットやAI・IoTなど、情報革命に繋がる技術をもつ会社への投資を行なっていくことだろう。

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ロボスタ編集部

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