ソフトバンクグルーブはソフトバンクワールドの特設ブースにて、「Pepper社会貢献プログラム2 スクールチャレンジ」に向けた、Pepper用のスクラッチベースとなるプログラミング・ソフトウェアを公開した。子供たちにMicrosoftのSurface等で、Pepperプログラミングの楽しさを学んでもらうことがねらいだ。
ソフトバンクグループはPepper社会貢献プログラムとして、約50億円を投じて「スクールチャレンジ」を2017年4月から実施している。公立の小・中学校を対象にPepperを無償で貸し出すプログラムで、全国282校、約2000台のPepperが既に配置を完了している(冒頭の写真)。今後、3年間で9.1万人の子供たちがPepperを使ってプログラミングを学んでいく見込みだ。
7月19日、ソフトバンクグループとソフトバンクロボティクスはその第二弾となる「Pepper社会貢献プログラム2」を追加で2018年度に行うことを発表。今回は学校側からみると有料となる。
今回のプログラムについて、ソフトバンクワールドの会場で、ソフトバンクグループの担当者に聞いた。
編集部
今回「社会貢献プログラム2」を実施することになった経緯を教えてください
門脇(敬称略)
前回の社会貢献プログラムの公募を終了後に「公募に間に合わなかった」「Pepperを使ったプログラミンク教育をうちでもやりたい」というたくさんの意見を頂きました。その声になんとか応えたいという思いで、第二弾を実施することにしました。
編集部
第一弾は無料でしたが、今回は有料ですね
門脇(敬称略)
はい。第一弾は約50億円をかけて実施を発表していますが、今回は学校に少しご負担いただくカタチになりますが、当社としても第二弾で約30億円を追加でかける予定で、第一弾との合計で80億円のプロジェクトになります。また、今回は公立学校だけでなく、私立の小中学校、更に高校も対象に広げて、8月から公募を開始します。
編集部
第一弾で使用するアプリはPepper用の「コレグラフ」でしたが、第二弾で発表しているプログラミング教育用アプリはスクラッチベースで開発したものを使用する予定ですね。それを導入する理由を教えてください。
門脇(敬称略)
はい、スクラッチベースのツールになります。今回展示しているアプリは展示会用の、まだ試作段階のものです。第一弾の社会貢献プログラムでは「コレグラフ」を使っていますが、グループ学習を行ったとしても、ひとつのグループにはコレグラフをインストールしたパソコンが1台、生徒が順番にパソコンを操作するという状況になります。グループごとにPepperを用意するとひとつの教室に数台のPepperが必要になって、管理や費用の負担がどうしても大きくなります。一方で、学校では生徒がひとり一台の端末を持っている学校もあります。それならば、その端末を使って生徒が同時にみんなで操作しながら学習できて、Pepperは教室に1台だけでもみんなが学べる、そんな授業環境にしたいと検討しました。その結果、現状のインストールベースのコレグラフのほかに、ウェブベースのスクラッチ環境も用意した方がいいのではないかと考えました。
現状では、対応端末はMicrosoft Surface等が基本で、今後、iOSやAndroid OSなど、どんなタブレットでも対応できるように展開していきたいと考えています。
第一弾で、子供たちがPepperを使ってプログラミング教育の授業を楽しそうに受けている様子を見て、ひとりでも多くの子供たちにこの環境を届けたいと感じました。公募開始日は8月の初旬です。興味のある学校関係者の方は、ホームページを確認して、ぜひご応募頂ければと思います。
レンタルでの利用の場合 1台あたり2万円×36ヶ月(合計72万円)
Pepper社会貢献プログラム ホームページ