Pepperが免許証から登録情報を自動読み込み!ティンバーランド軽井沢店で約2倍の新規会員登録を獲得
消費者にとって、アンケートの回答や会員登録をする際に、住所や氏名、生年月日など個人情報の入力は面倒くさいもの。慣れない画面や日本語入力システムだと、一層イライラ感が増す。
それを改善するため、免許証や健康保険証等から、Pepperが個人情報をスキャンし、OCR(画像からテキストに変換)技術を使って自動入力し、間違って変換されたところだけをユーザーに修正してもらえば、会員登録が簡略化できる・・・そんな目的で開発されたのがPepperの「自動会員登録」だ(8月リリース予定)。
登録作業の流れ
登録作業の流れはこうだ。
Pepperの腕のユニットに免許証をセットする
Pepperが免許証の情報を読み取る(Pepperは近眼みたいで仕草がかわいい)
ユーザーが自分のスマートフォンの電話番号を入力する
スマートフォンで読み込んだ個人情報が入力された登録画面をユーザーがチェック
システム的なしくみも交えて解説すると・・
「ユーザーが免許証をPepperに渡す」→「Pepperが読み込む」→「PepperからクラウドのOCRエンジンで免許証の画像から個人情報をテキスト変換」→「ユーザーがPepperのタブレットにスマホ等の電話番号を入れる」→「変換したユーザー情報と登録修正画面がスマホに届く」→「誤変換したところをユーザーが確認して修正する」→「電話番号を含めて個人情報をSMS Forceの会員登録データベースに登録」
ユーザーにとってはPepperが読み込んだ個人情報を確認し、最小限の修正を行うだけで済む手軽さが利点だ。会員登録作業が面倒になって途中でやめてしまう顧客が少なくなれば、店舗側には大きなメリットとなる。
また、認証コードを発行して、スマホで本人確認を行うことができる。また、将来的には外国人にも活用できるように、パスポートの読み込みも対応することも検討課題になっている。
フィールドテストで成果を実証
フィールドテストを行った成果も公表された。
長野県軽井沢にあるショッピングプラザの靴店「ティンバーランド(TimberLand)軽井沢店」では2月4~5日にこのシステムを活用。「Club TimberLand」に加入すると千円引きになるキャンペーンを行い、会員登録数は一日あたり15件、通常のスタッフによる作業の2倍の会員獲得を達成したと言う。1名あたりの登録作業時間は1分半だった。
同社はVFジャパンでのフィールドテストも公表していて、そちらは2週間で281件の新規会員登録を獲得している。(詳細は「Pepper for Bizの次なる進化を初公開、Pepper Worldの次のイベントとしてロボットワールド(仮称)を11月に開催か?」)
ソフトバンクワールド2017 特集
Pepper「自動会員登録」(8月リリース)