今年の目標は50万台!AIスマートスピーカー「KT GiGA Genie」のウリは顔検出機能やHarman Kardonと提携した高音質機能

韓国最大の通信事業者KTが2017年1月に発表したスマートスピーカー「GiGA Genie」を紹介する。




GiGA Genieとは



Photo: KT

GiGA Geieは単なるAIスピーカーなだけではなく、IPTVセットトップボックスにもなっているのが最大の特徴だ。

本体から音声で音楽を流すだけでなく、外部のディスプレイの映像コンテンツを制御できる。音楽はストリーミングサービス「Genie Music」、映像はIPTVサービス「Olleh TV」が基本コンテンツだ。



Photo: KT



できること

以下4つのサービスができることとして紹介されている。画面やカメラを使うサービスが用意されているのはシンプルなスマートスピーカーとは異なる部分だ。


1. メディアサービス
 動画(olleh TV)、音楽(Genie Music)のストリーミングサービス。

2. AIホームアシスタントサービス
 ユーザーのスケジュール管理、その他アシスタントサービス。

3. ホームIoTハブサービス
 家庭内のIoTデバイスの制御サービス。

4. 通信サービス
 音声通話とビデオ通話によるコミュニケーションサービス。

なお、呼びかける際の言葉(Wake Wordと呼ぶ)は「GiGA Genie」、「Hey Genie!」、「Hey friend」、「Honey」のいずれかをユーザーが選択する。



ハードウェア



Photo: KT

スマートスピーカーとしては珍しく、顔検出機能を備えた600万画素のフルHDカメラが搭載されている。

またスピーカーはHarman Kardonと提携して開発されたという。音質は35Wの高出力、見た目は宇宙船をモチーフに、黒・赤・白の3色展開となっている。。



価格



Photo: KT

単体での価格は299,000ウォン(日本円でおよそ29,000円)という。ディスプレイなしのスマートスピーカーとしては若干高い価格設定だ。

一方、KTのIPTVサービス(olleh TV)加入者は月額6,600ウォン(日本円でおよそ640円)の料金で3年間レンタルもできる。こちらがメインの流通だと思われる。



販売台数

GiGA Genieは、リリース後わずか5ヶ月ですでに10万人以上のユーザーを獲得しているという。KT関係者によれば、「1月末の発売以来、今週だけで1万台以上が販売された。今年の販売目標は50万台。」 と強気だ。



動画

以下オフィシャル動画でその使い勝手を紹介する。





僕はこう思った:

日本語版が出るかはわかりませんが、ケーブルテレビ事業者のスマートスピーカーとしてはこの戦略はありですね。



外部リンク
KT / GiGA Genie


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中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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