SK Telecomによるスマートスピーカー「NUGU」&「NUGU mini」

今回は、韓国の大手携帯電話事業者SKテレコムが手がけたスマートスピーカー「NUGU」および「NUGU mini」を紹介する。



Photo: SK Telecom

通常AI音声アシスタント搭載のスマートスピーカーに期待される機能は装備されており、特徴は韓国語に特化して作られていること、ストリーミング音楽は韓国で配信シェア1位「Melon」と提携していることにある。(Melonの韓国での市場シェアは約60%という。)

またサードパーティーのデバイスにもAPIで音声アシスタントを公開しているのも競合と同じ戦略だ。

以下、2機種の特徴を紹介していく。




NUGU



Photo: SK Telecom

2016年9月1日発表された韓国語に特化したスマートスピーカー「NUGU」。Amazon Echo対抗の正統派スピーカーだ。

サイズ・重量は94mm x 94mm x 219.8mm、1.1kgで、Echoと比較して、1.4cm直径が大きく、1.5cm低い形状だ。

価格は日本円でおよそ14,500円。当初は24,000円だったが値下げされた。


オフィシャル動画でNUGUのLEDの光る様子がわかるが、本体の内側から全体的に光るのがとても美しい。




NUGU mini



Photo: SK Telecom

つづいて、2017年8月8日に発表されたEcho Dot対抗と思われる小型の「NUGU Mini」。Echo Dot同様、オーディオ出力あり。Echo Dotにはなかったバッテリーを内蔵している。

製品サイズ・重量は84mm x 84mm x 60mm、219g。Echo Dotと直径は同じ。高さは28mm大きく、重さは50g重い。これはバッテリーを内蔵した分だと思えば理解できるし、十分小さい手のひらサイズのデバイスだ。

価格は、日本円でおよそ9,700円。ただし発売3ヶ月は4,800円の特別価格で提供中。




販売台数



Photo: SK Telecom

NUGUは2016年9月1日発表されてから1年経たず、2017年7月末の時点で既に販売台数15万台を突破したという。

韓国のAI音声アシスタント搭載スマートスピーカーといえば、以前紹介したSAMSUNGのBixbyNaver/LINEのClovaKakaoKTのGiGA Genieがあり、さらに近くLG U+も今年下半期には製品投下が予定されている。

韓国語圏内でのこの市場の盛り上がりは日本より先行しているようだ。


僕はこう思った:

Amazon Echo、Google Homeなど米国勢が韓国市場に投下されるまでに、韓国独自スピーカーが市場シェアをとっていくのか、注目していきます。




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中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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