AI意識調査「AIから連想するのはロボット、Pepper」、期待するのは「医療・介護」の進歩、ペットや恋人の代替は期待薄 – マクロミルが発表

9月11日、米Google(グーグル)が「Google Home」日本語版を、来月上旬から日本で発売する方針を固めたと報じたと言う。AI(人工知能)の活用によって様々な開発が進み、便利な商品やサービスが次々と世の中へ送り込まれている一方で、AIによる事故や犯罪などを懸念する声も挙がっている。

このような現状に対し、マーケティングリサーチのリーディングカンパニーである株式会社マクロミルは、一般の生活者がAIに対してどのようなイメージを持っているのか、全国20~60代の1,000名に対しての調査を実施した。



調査結果について




・AIの認知率は約6割。「聞いたことがある」を合わせると9割超

・AIは「私たちの生活に大きく影響」「期待」の一方で「親しみがない」とのイメージ

・AIに期待することランキング、医療・介護・防災がトップ3に

・「AIに仕事を取って代わられると思う」4割、30代は危機感が高め



調査結果の詳細



AI(人工知能)の認知率

対話ができるスピーカー、自動運転による自動車など、めざましく進化を遂げはじめているAI。生活者のAI認知率について、「意味を知っていた」は60%と半数を超えており、「言葉自体は聞いたことがあった」36%を合わせると、9割以上が「AI」を耳にしたことがあることがわかった。

【図】 AI(人工知能)の認知率 ベース:全体 / n=1,000(※クリックで拡大)


AI認知者958名にAIという言葉から連想するキーワード

また、AI認知者958名にAIという言葉から連想するキーワードについて自由回答を求めたところ、最も多かったのが「ロボット」288件(30%)。「産業ロボット」から、ルンバのような「お掃除ロボット」、「介護用ロボット」、「災害救助ロボット」など幅広い連想が得られた。



AIで連想する商品名

具体的な商品名では、「Pepper(ペッパー)」が最多の99件(10%)、iPhone搭載の音声対話型AI「Siri(シリ)」も77件(8%)挙げられている。また、「自動運転」も104件(11%)あり、AI搭載で自動操縦してくれる自動車を連想する人も多いことがうかがえる。


人間の知能を持つAIのイメージ

AIに対して持つ具体的なイメージについて、AIの内容を説明した上で「私たちの生活に大きく影響する」、「期待している」、「不安である」、「怖い」、「暮らしに欠かせない」、「自分とは関係ない」、「親しみがある」の7つのイメージを提示。それぞれどの程度あてはまるか尋ねた。

「あてはまる」「ややあてはまる」の合計を比較すると、「私たちの生活に大きく影響する」73%、「期待している」66%が。次いで「不安である」40%、「怖い」40%とネガティブなイメージが続いた。

一方、「親しみがある」20%は、他と比べると低く、AIによって生活が大きく変わることを期待する一方で、AI自体に親近感を持つ人はまだ少なく、現時点では生活の中で身近に感じている人が少ない状態にあるといえる。

【図】人間の知能を持つAIのイメージ ベース:全体 / n=1,000(※クリックで拡大)


人工知能に対して期待すること

AIに対して期待することに関しては、1位「医療の進歩」55%、2位「介護が進歩」52%、3位「防災や災害支援」50%と医療・介護・防災がトップ3となった。4番目には「仕事の一部が自動化される」47%が続く。

一方で、動物型ロボットなど「ペットの代わりになってくれる」11%や「恋人・パートナーの代わりになってくれる」4%への期待値は低く、これらの分野では“人工知能ではもの足りない”と感じている人が多い結果となった。

【図】人工知能に対して期待すること ベース:全体 / n=1,000(※クリックで拡大)※選択肢「その他」「期待することはない」は非表示


自分の現在の仕事がAI(人工知能)に取って代わられると思うか

昨今、AIにより仕事の代替の話題が増えているが、実際に今の自分の仕事が将来的にAIに取って代わられると思うかどうかをたずねたところ、「はい」は39%。年代別にみると30代が46%で、他年代よりも高くでており、危機感が高いことがうかがえる。

【図】自分の現在の仕事がAI(人工知能)に取って代わられると思うか<年代別> ベース:全体 / n=1,000(※クリックで拡大)



▼ 調査概要

調査主体 マクロミル
調査方法 インターネットリサーチ
調査対象 全国20~69歳の男女(マクロミルモニタ会員)
割付方法 平成27年国勢調査による、全国5エリア×性別×年代の人口動態割付/合計1,000サンプル
調査期間 2017年8月29日(火)~8月30日(水)

※本文の数値は四捨五入した整数で表記。※百分率表示は四捨五入の丸め計算のため、合計が100%とならない場合がある。


他にも、「自分のどのような仕事がAI(人工知能)に取って代わられると思うか(自由回答)」や、AI(人工知能)に対して「ポジティブな印象?ネガティブな印象?」「推進する企業に対する印象・イメージ」「更なる推進に期待するか」などの調査項目もあり、これらの調査レポートは以下のサイトよりダウンロードができる。

調査レポートまとめサイト/HoNote(ホノテ)
https://www.macromill.com/honote/?cid=SL-PR
関連サイト
株式会社マクロミル

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ロボスタ編集部

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