MAMORIOを見守りに活用!認知症の方や高齢者向け外出支援ツール「Me-MAMORIO」発売
研究開発型グローバル製薬企業であるエーザイ株式会社と、「なくすを、なくす。」をビジョンに「MAMORIO」と、日本最大の遺失物情報のポータルサイト「落し物ドットコム」の開発・運営等を手がけるMAMORIO株式会社は、2016年7月に「Me-MAMORIO」の開発提携に関する契約を締結。
自治体や地域住民などの協力のもと、実用化に向けた実証実験を行い、2017年9月13日より、日本において、認知症の方や高齢者を対象とするお出かけ支援ツール「Me-MAMORIO(みまもりお)」を発売した。
https://mamorio.jp/me-mamorio/
「Me-MAMORIO」は、近距離無線通信規格Bluetooth2を活用した小型タグで、「Me-MAMORIO」を携帯した認知症の方や高齢者が、アプリケーションをインストールしたスマートフォンを持つ地域住民、または駅などに設置された固定受信装置に近づくと、「Me-MAMORIO」の位置情報が自動的にサーバーに送信され、家族や介護関係者は、位置情報をスマートフォンで確認することが可能。
なお、同製品は、「MAMORIO」の販売展開である、タグの位置情報把握のための国内最大級のスマートフォンアプリのネットワークおよび駅や百貨店などに固定受信装置を設置したMAMORIO Spotを利用しての展開となる。
また、「Me-MAMORIO」使用者の急なケガや病気などのトラブルに備え、東京海上グループと提携。「Me-MAMORIO」購入者本人や家族が無料利用できる24時間電話受付の緊急医療相談や介護。法律、税金など様々な相談に応じるサービスの提供も行う。
「Me-MAMORIO」の機能
自宅からの外出を確認
「Me-MAMORIO」とスマートフォンを同期(ペアリング)しておくと、「Me-MAMORIO」を携帯したご本人が自宅から外出したことを、自宅にいる家族が、スマートフォンのアプリケーションから確認することができる。
遠隔地からの在宅確認支援
無料のアプリケーションをインストールしたタブレットやスマートフォンをWiFiなどの通信環境のある自宅に設置することで、家族や介護関係者は、スマートフォンやタブレットから「Me-MAMORIO」の位置情報を確認することにより、遠隔地にいながらにして本人の在宅あるいは外出した時間を確認することが可能。
外出時の見守り支援
「Me-MAMORIO」を携帯して自宅から外出した認知症の方や高齢者が、見守り協力者、あるいは駅などのMAMORIO Spotに設置された固定受信装置に近づくと、自動的に位置情報がサーバーに送信。家族や介護関係者は、スマートフォンやタブレットから、最大で24時間前までの確認ができる。
また、見守り協力者は、GPSとBluetoothをオンにしてアプリケーションを起動することで見守りに協力することができるが、「Me-MAMORIO」と近づいたことは知らされない。
▼ お出かけ支援ツール「Me-MAMORIO」
名称 | Me-MAMORIO(みまもりお) |
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通信方法 | Bluetooth4.0(Bluetooth Low Energy) |
有効距離 | 約30m |
販売価格 | 4,500円 (税抜) 月額利用料金なし 関連アプリケーション無料 |
本体サイズ | 直径37㎜、厚み5.8㎜ |
本体重量 | 7g |
色 | 白、黒 |
付帯サービス | メディカルケアプラン MAMORIOあんしんプラン(任意加入 / 有償) |
本体 |
総務省や厚生労働省の統計では、2025年には、65歳以上の高齢者が総人口の30%にのぼる3,657万人となり、そのうち、認知症の方は5人に1人となる約700万人まで増加すると予測している。さらに、昨年警察に届け出のあった行方不明者のうち、認知症が原因だった人は15,432人となり、警視庁がこの統計を開始した2012年以降、年々増加している。
両社は実証実験を通じて、認知症の方や高齢者の自由なお出かけ支援のためには、本人が携帯しやすいタグの形状や重量の工夫、および位置情報データの取得精度の向上に加え、「Me-MAMORIO」の活用と併せた、人的ネットワークを含む見守り環境の整備が重要であるとの結論に至ったとのこと。
このような状況を踏まえ、「Me-MAMORIO」の普及と共に、地域全体の見守り環境の整備を進め、認知症の方や高齢者が、自分らしさを保ち、住み慣れたまちで自由に外出できる社会の実現を支援していくと述べている。