ニュアンス・コミュニケーションズが医療機関向けにAIアシスタント搭載スマートスピーカーを発表

9月27日、米国音声ソリューション大手、ニュアンス・コミュニケーションズが医療機関向けに設計したAI搭載のバーチャルアシスタントソリューションとスマートスピーカーを発表した。



Photo: Nuance Communications

音声アシスタント搭載スマートスピーカーのニュースはもはや目新しくはないが、業界を絞って特化したシステムとしての提供は新鮮だ。医療機関に特化して、そこで働く人々のワークフローをAI音声アシスタントを使って合理化して、医者と患者が話す時間を増やすことを主眼においたサービスとなっている。



Photo: Nuance Communications

スピーカー自体はシンプルなハードウェアだが、核心はその中身のシステムで臨床の予定管理、患者カルテ検索など医療行為に関わるワークフローをサポートしてくれる部分にある。



Photo: Nuance Communications

医療機関専用の「Dragon Medical Virtual Assistant」と呼ぶAI音声アシスタントシステム自体はスマートフォンのアプリとしても動作する。



Photo: Nuance Communications

もちろん専用のスマートスピーカーを使ったハンズフリーの操作も可能になっている。音声で膨大なヘルスケア情報にアクセスでき、かつセキュリティー・プライバシーも考慮されているという専用設計だ。

米ウィスコンシン大学医学部の調査によると、プライマリケア医師の勤務時間の半分以上が電子カルテ(EHR)によるデータ入力やその他の作業をコンピュータ画面に費やされているという。これらの業務が音声アシスタントで片付けられるなら、患者を診ることに充てる時間が劇的に増やせる可能性があるというわけだ。


動画を見るとこのスマートスピーカーの特徴がよく分かる。臨床医と患者両方にとって良い経験となるのがこのアシスタントの価値だ。


僕はこう思った:

米ペンシルベニアのトマス・ジェファーソン大学病院もIBM Watson搭載のハーマン製スピーカーをテスト導入しており、この業界への導入は今後も増えそうです。

また医療向け以外でも業界バーティカル型のソリューションを持ったAI音声アシスタント、スマートスピーカーも今後増えると予想されており、活用事例はロボスタで紹介していきます。




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中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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