AIやIoTと連携した次世代のロボット活用が見えるPepperハッカソン「ペッパソン2017 西の陣/東の陣」開催レポート - (page 2)


東の陣は17チームが激突!最優秀賞は・・

9月24日(日)に開催された「東の陣」は直前で出場枠を増やすほどの盛況ぶり。PAC出場の常連チームも多数参戦し、ファイナルには17チームが進む大混戦のハッカソンとなった。


審査基準は「西の陣」と同様で、審査員は、BASE株式会社 取締役CTOの藤川真一(えふしん)氏、dotstudio株式会社 代表/ IoTLT主催の菅原のびすけ氏、ソフトバンクロボティクス株式会社プロダクト本部 プロダクト統括部 開発部 部長の岡健太郎氏がつとめた。


西の陣と比べてPepperの台数が多かったため、Wi-Fiの通信環境が安定しないというトラブルが参加者を悩ませた。そんな中、最優秀賞に輝いたのは「Pepper先生(ペッチャー)」だ。


Pepperがクイズ大会形式で子ども達に勉強を教えるシステムで、プログラミング教育の必須化、英語教育の必須化、中学受験などを想定し、学習塾や学習教室において、クイズ大会を通してPepperと楽しく継続的に学習できるとするコンセプトを発表した。

ペッチャーは事前準備、準備運動、勉強、クイズでチェック、自宅で復習・予習、のサイクルで、飽きずに楽しく勉強が続けられると言う

東の陣の最優秀賞を獲得したチーム「ペッチャー」の代田氏。代田氏はエクスウェア株式会社の取締役をつとめる

チーム「ペッチャー」のイ氏とキム氏



その他の受賞作品

その他、ウフル賞、Watson賞、グローリー賞、Motion Board賞、Microsoft賞、SONY賞は次の作品とチームが受賞した。


ウフル賞、Watson賞
Youtupper (Youtupper)


コメントを通してPepperとコミュニケーションが取れる次世代YouTuber。ロボット自身がエンターテイナー、YouTuberになることを目指した作品。チャットを通じて視聴者とコミュニケーションをとったり、コメントに応じてPepperが独特の反応をして楽しませる。


グローリー賞
ドコPe(チーム IoP)


「あなたのパーソナルペッパーをどこにいるペッパーにも呼び出すことができます」
街中等に設置されたPepperに、自分のPepper(記憶や性格などの個性)を召喚することで、ハードウェアは違っても、いつでも自分のPepperと会話したり、情報をたぐることができる作品。グローリーの顔認証WebAPIを使用して個人(Pepperのオーナー)を特定する。


Motion Board賞
Cat Sipper (イサナドットネット)


「猫カフェ」でスタッフの代わりに、Pepperが猫のしつけ・猫との遊び及び判別を行う作品。猫が侵入禁止エリアに入るとPepperが注意したり、猫がPepperに近づくと、手につけた猫じゃらしで遊んであげるなど。Cognitive Servicesを使い、Pepperのカメラで撮影した部屋の写真から、猫の種類やいる位置を特定することもできる。


Microsoft賞
白井さん 彼女召喚! (白井andホロレンジャーズfeatなおい)


「触れる、嗅げる、そばに感じれる、そんな彼女が今そこに・・・」
Pepper、ホロレンズ、MESH、Azure、独自開発のゲームAI等を駆使した体感型の・・・嫁システム?


SONY賞
bannoさま -全ての頂点に君臨する者- (マッシュ&ルーム)


遠方にいる人へ、想いや気持ちをスライドショーにして届けるシステム。スマートフォンでスライドショーに使用する画像を選択し、メッセージを入力すると、指定したPepperがメッセージと写真をスライドショーで紹介する。寝たきりの祖母などの高齢者やPepperやタブレットを操作できない状態の人が利用できるように、MESHでスライドショー操作を可能にする。

東の陣のファイナルに進出した17チームの作品情報はHacklogで確認できる。


Hacklog「ペッパソン2017 東の陣」
http://hacklog.jp/events/view/119

なお、Mashup Awards特別賞は、「西の陣」「東の陣」と合わせて審査されることもあって、当日の発表は見合わされた。後日、Mashup Awardsホームページ等で告知されると言う。


賞金100万円のPepperアプリ開発コンテスト、参加受付中


ペッパソンが終了し、いよいよ2017年の大イベント「Pepper App Challenge 2017 Autumn」が近付いてきた。PACはロボットに未来を感じる人なら誰でも参加できるアプリ開発コンテスト。個人でも法人でも参加できる。
Pepperの本体を持っていなくても参加できる。開発ツール「コレグラフ」内で、仮想のPepperを動かしてテストすることができるし、近くにアトリエやアトリエサテライトがあれば、Pepper本体を借りてテストしてみることも可能だ。

応募作品の受付の締切は2017年10月25日。決勝は 2017年11月22日(水)に東京「ベルサール汐留」で開催される。
最優秀賞として賞金100万円と限定グッズ、その他、AIソリューション賞、IoTテクノロジー賞、ビジネスイノベーション賞として賞金10万円ほかが用意されている。
世界をリードするコミュニケーションロボットの技術者、開発者、プランナーを目指して、参加してみては如何だろうか。可能性は目の前に拡がっている。
詳細は公式「Pepper App Challenge 2017 Autumn」を参照。

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ロボスタ編集部

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