中国アリババがスマートスピーカー「Tmall Genie」をホテル客室へ10万台展開を計画

既に「中国のIT企業大手の「アリババ」がAmazon Echo対抗のAIスマートスピーカー「Tmall Genie」を発表」でお伝えしてきた、中国のスマートスピーカーの本命、Alibaba Tmall Genie。

今回新たな動きがあったので紹介したい。




アリババとマリオットがジョイントベンチャー設立

まずはアリババの最近の動き。2017年8月7日にアリババとマリオットがジョイント・ベンチャーを設立したと発表。



Photo: Marriott International

マリオット(Marriott International)は、傘下にリッツカールトン、ウエスティン、シェラトン、マリオットなど5,500ホテル、客室数は110万室を誇る世界最大のホテルグループ企業だ。

この新会社は、中国人旅行者の国内外の旅行体験をより簡単に快適にすることを狙うという。





アリババ、ホテル10万室にスマートスピーカー導入計画

ホテル大手とジョイント・ベンチャーの発表後の2017年10月5日、アリババがSouth China Morning Postに対してホテル向けのスマートスピーカー導入について概要を明らかにした。



Photo: South China Morning Post

アリババグループのスマートスピーカー「Tmall Genie」をホテル客室に設置、さらにその設置台数の目標は10万台であることを明らかにした。

宿泊者向けにTmall Ginieを使って、照明操作、エアコン調整、テレビ操作、ルームサービス注文、天気情報確認、音楽再生など様々なホスピタリティサービスを提供していくという。



Photo: Alibaba Group

既にアリババのAI Labsは、Tmall Geniesをチューニングすべく、ホテルでの日常使われる数百万の会話を分析して導入に向けて動いているという。



僕はこう思った:

いきなり商用利用で10万台導入はさすがにスケールが大きい話ですね。まずホテルで触れて、自宅でも使いたくなるという流れが生まれるのか、注目です。

また、家庭内で使うスマートスピーカーとは違う、不特定多数が使うスマートスピーカーの使われ方は、プライバシーやセキュリティなどの課題もあるため今後どのように活用が進んでいくのかも、あわせて注目していきたいところです。



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中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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