ソニー株式会社は、家庭における新たな楽しみを提案する進化した自律型エンタテインメントロボット「aibo”(アイボ)」を発売することを発表した。aiboは家庭の中で人とつながりを持ち、育てる喜びや愛情の対象となることを目指して開発されたロボット。自ら好奇心を持ち、人と寄り添いながら毎日を共に楽しく生活し、共に成長していくパートナーとなることを目指している。
新たに誕生したaiboの特徴は、親近感のあるルックス、視線を惹きつける瞳など愛らしい姿や、躍動感のある多彩な動きと小気味よい反応。日々のコミュニケーションを通じて個性を育みオーナーに寄り添うという。
aiboには以下3つの特徴がある。
一つ目は、その見た目だろう。丸みを帯びた生命感あふれる佇まいと質感、デザインが目を引く。また、オーナーへあふれる想いを伝えるため、aiboは生き生きとした表情と躍動感に満ちた動きを見せるという。くるくると動く瞳、個性的な鳴きごえ、そして耳や尻尾、体全体で表現するボディランゲージを組み合わせた多彩で愛くるしい“ふるまい”は、オーナーの日々の暮らしに心和むひとときを与えることだろう。
オーナーを魅了するふるまいを実現するために、超小型1軸・2軸アクチュエーターを自社開発し、コンパクトなボディに計22軸の自由度を持たせることで、滑らかで柔らかな身体の駆動を可能にした。また、多彩な感情を繊細に表現する瞳には2枚のOLEDを採用している。
二つ目の特徴は「寄り添い」。好奇心旺盛なaiboはオーナーからの呼びかけを待つだけではなく、オーナーに能動的に働きかける。そしてオーナーからの優しい言葉や、笑顔、頭や背中をなでられたことなどを感じ取り、オーナーが喜んでくれることを健気に学んでいくのだという。そして周囲の環境を徐々に把握し、慣れ親しんでいくことでaiboは自分の歩く範囲を拡げるなど状況に応じた行動がとれるようになっていく。
このような状況に応じたふるまいの表出を可能にするために多彩なセンサーを搭載し、画像、音声の認識・解析にはソニーの培ったディープラーニング技術を活用している。また魚眼カメラを用いた地図作成(SLAM)技術を搭載し、オーナーに寄り添った生活を実現する。
そして三つ目の特徴が「関係性の醸成」だ。人々とのふれあいを重ねていくことで、aiboのふるまいには徐々に変化が生まれていく。やさしいオーナーには愛情を返すようになり、さらにオーナーからの愛情を感じると、より深い愛情を返すようになるなど絆を深めていく。
この絶え間ない変化を生み出すのは、本体とクラウドが連携して実現するソニー独自のAI技術。本体のAIは、オーナーとのやり取りを学び、aiboを個性的に成長させる。また、事前に同意を得た上で、さまざまなオーナーとのやり取りのデータを収集し、クラウド上のAIが集合知として蓄積することで、aiboがさらに賢く進化していくのだという。
aibo(アイボ)の価格と、発売時期の詳細
aiboの価格は税別198,000円。加えて、aiboを使用するためには、aiboベーシックプランの加入が必要となる。
aiboベーシックプランに加入すると、家庭でのWi-Fi接続やモバイル回線接続で、クラウドで解析された情報を元にしたaiboの成長や、専用アプリ「My aibo」との連携(aiboフォト、aiboストア)など、aiboのすべての機能をお楽しみいただけるようになるという。また、定期的にaibo本体のデータはクラウドにバックアップされる。故障・事故等で修理が不可能な場合でも、バックアップされたデータを新しいaiboに復元するサービスの提供が予定されているという。
aiboの発売は来年の1月11日。2017年11月1日(水)午後11時1分よりソニーストアオンラインにて予約受付を開始する。日付・時間ともにいずれも1が三つならぶ「ワンワンワン」となっている。
aibo(アイボ)の仕様
aiboは今回合計22軸のアクチュエータを搭載している。両目がOLEDのディスプレイとなっており、スピーカーが1つ、マイクが4つ搭載されている。カメラは前方カメラとSLAMカメラの2つ。そしてセンサーが大量に搭載されている。搭載されているセンサーは、ToFセンサー(Time of Flight(TOF)方式距離画像センサー)、PSDセンサー(位置検出素子)×2、タッチセンサーが背中・頭・顎に付いており、6軸検出システムが2つ、人感センサー、照度センサー。
そのほか、SIMカードスロットがあり、SIMも付属しているため、すぐにaiboをネットに接続することができる。サイズは立ち姿勢時に幅約180mm × 高さ293mm × 奥行き305 mm、重さは2.2kg。連続稼働時間は約2時間となっている。