会話ロボットと産業用ロボット、コーヒーマシンが協働して無人でコーヒーを提供する「おもてなし無人カフェ」が期間限定でオープン

ネスカフェ、Pepper、産業用ロボットduAroが連携し、ロボットがコーヒーの注文受けから提供まで、すべて無人で行う「おもてなし無人カフェ」が東京、原宿に期間限定でオープンした。


原宿駅を竹下通り側に出て、駅前の通りを左に1〜2分歩いた「ネスカフェ原宿」にて本日、16日(木)15時〜26(日)までの10日間実施される。店内でフードメニューを一品注文すると、無料で「おもてなし無人カフェ」が体験できる。


ネスレ日本株式会社、ソフトバンクロボティクス株式会社、川崎重工業株式会社の3社が「IoTやロボット技術を活用し、無人でコーヒーを提供」をテーマにイベント開催するもの。

このイベントの最大の見どころは、会話ロボットと産業用ロボット、そしてコーヒーマシンの連携だ。
会話ロボット「Pepper」が顧客に挨拶してコーヒーの好みを聞いた注文を受ける。会話ロボットから注文内容が産業用ロボットに無線で伝えられ、ロボットスタートがカップを取り出しコーヒーマシンにセット、棚からキットカットをとり、淹れたコーヒーが入ったカップに添えて顧客の前に置くしくみだ。

ネスレのコーヒーマシン「バリスタ」

ネスレはPepperを活用して家電量販店などで一般消費者向けにコーヒーマシン「バリスタ」の販売促進を行ってきた。次のステップとして家庭用ではなく、社会の中で提供できないかということで、接客からコーヒーサーブ、顧客への提供まで「無人でロボットがコーヒーを提供する」というテーマの、この体験イベントが生まれたと言う。

産業用スカラロボット「duAro」(川崎重工)


お客様への「おもてなし」の流れ

1.「Pepper」が顧客を呼び込み


2.「Pepper」が顧客のコーヒーの好みに応じて、注文を受け付ける



3.「duAro」が新品のコーヒーカップを「バリスタ 50[Fifty]」に設置


4.「バリスタ 50[Fifty]」が顧客の好みに合わせたコーヒーを抽出

5.抽出されたコーヒーを「duAro」が顧客に提供、キットカットも付けてくれる


なお、コーヒーを提供した後、Pepperとのやりとりで友達になると、顔情報を登録して、顔を覚えてくれる。更に今回注文したコーヒーの好みを学習して、次回以降の来店にも活用できると言う。


Pepperだけでなく、duAroやコーヒーマシンも言葉を喋る。
コーヒーの自販機とは違って、ロボットが接客し、双腕ロボットが人間のように動いてコーヒーマシンを使って上手にカップをセットしたり取り出したりする様子は必見だ。
時間があればぜひ足を運んで体験してみてはどうだろうか。

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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