【Dashbot調査】米国AIスピーカー利用者、毎日音楽を聞いて満足、ただし利用スキルは少なめ
今回はアメリカのDashbotが行ったスマートスピーカー(AIスピーカー)の調査結果を紹介する。
実際の調査はサンフランシスコの独立調査会社Survataによるもので、2017年11月16日から2017年11月17日の間に1,010名に対してオンラインでインタビューした結果だ。
利用回数・用途
まずスマートスピーカーの1日の利用頻度やそれが生活を変えたのか、そしてどんな使い方なのかを調査した結果。
利用の頻度は57%が1日に複数回使用していることがわかった。少なくとも1日に1回は使うというユーザーを含めて74%以上と非常に高い割合で使われていることがわかる。
スマートスピーカーを使うことで、毎日の行動や日課が変わったかを聞いたところ、20%のユーザーのみが変わっていないと回答した。つまり80%はなんからの変化があったと回答したことになる。
スマートスピーカーの利用用途は、トップは音楽再生だ。次いで情報検索、天気と続いた。スマートホームの家電を制御する機能はゲームより少ないという結果だった。利用用途の調査は過去様々なデータがあるが、音楽がトップというのが通常の結果となっている。
スキル
続いてスマートスピーカーのサードパーティー製のスキルについての利用状況の調査結果。
サードパーティー製スキルについて、約53%が1〜3スキル、23%が4〜6スキルを使うことがわかった。逆に14%はサードパーティースキルを使っていないと回答している。現在Amazon Alexaのスキルは24,000を超える状況にあるが、そのスキルの多さを一般ユーザーは活用しきれていないことがわかる。
ユーザーがサードパーティースキルを知る方法はソーシャルメディアが多いことがわかった。次いで、スキルストア、友達を通じてとなる。まだまだスキルを知る仕組みが十分とは言えない状況であり、今後スキルを知る方法が多様化することがスピーカーの魅力を上げる要素になると考えられる。
満足度
続いてスマートスピーカーユーザー満足度の調査結果。
ユーザー満足度は43%のユーザーが非常に満足している。31%はやや満足、14%が不満と回答した。
スマートスピーカーは毎日使われユーザーに気に入られることが改めてわかった結果だった。しかしスキルの利用数や知る方法についてはまだまだ伸びしろが多くあることも感じさせる結果だと言える。
ロボスタ編集部では過去に以下のようなレポートを紹介してきた。あわせて参考にしていただければと思う。
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中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。