【スマートスピーカーの音質比較】オンキヨーの「G3」とGoogle Homeを楽曲再生の動画で聴き比べ
「G3」はボーカルと楽器の音ともにしっかりと表現されていて、更に低音が気持ちよく響き渡るように設計されたスマートスピーカーだ。
オンキヨーから発売されたGoogle Assistant搭載スマートスピーカー「G3 (VC-GX30)」を以前に紹介したが、「開封の儀」の記事では音質の良さを紹介することはできなかった。
今回は、高音質にこだわって開発されたスマートスピーカーを少しでも体感して頂けたらと思い、「OK、Google」でお馴染みのGoogleアシスタントに対応したスマートスピーカー2機種、「Google Home」と「G3」の音楽再生を比較する記事を書いてみた。
まず言っておきたいのは、編集部では「Google Home」についても、このサイズと価格のスピーカーにしては良い音質を実現していると感じている。音声アシスタントの会話ベースではもちろん音質で気になるところなど全くないし、音楽配信サービスをBGMとして気軽に楽しむのにも十分な性能だろう。
ただ、米国の調査会社のアンケート結果にも見られるように、スマートスピーカーの利用用途の多くは音楽配信サービスの楽曲を再生して楽しむこと。音楽ファンはもちろんのこと、一日中音楽を聴いている人なら、せっかくだからスマートスピーカーから流れる楽曲をより高音質で楽しみたいと考えるケースも多いはずだ。
そうなると、気になるのはやはり「G3」の音の良さだろう。音響メーカーが音質にこだわって開発したスマートスピーカー製品は、Google Hoemと比較してどのような違いがあるのか。
こうしたことを背景に、ロボスタ編集部ではどうやったら読者の皆さんに音質を伝えられるか検討した。寸法や周波数特性、クロスオーバー周波数など音質を数値で比較することが求められているのかと言えば、きっとそうではないでしょう。音楽をスマートスピーカーで楽しみたいというユーザー層であれば、それがYouTube動画であっても実際に聴いて頂くことが一番解りやすいと判断した。もちろん、スピーカーの音質の違いを動画や音声ファイルで感じて頂くこともとても困難だし、リスクも伴う。というのも読者の皆さんのパソコンやスマートフォンなどの再生環境によって感じる音質や受ける印象が異なるから。ノートパソンやスマートフォンで再生する場合はイヤホンやヘッドホンで聴いて頂いた方が違いはわかりやすいだろう。
それでもあえて、今回はYouTube動画を使って、Google HomeとG3の音作りの違いを比較をしてみた。とにかく聴き比べてみて、その違いを感じてもらえたら嬉しい。もちろん一番のオススメは店頭など、自身の耳で聴き比べて頂くことだ。それが最良だということもあえて付け加えたい。
聴き比べのポイント
YouTube動画では実際の違いほどは感じにくい。聴き比べるポイントとしては、まずは分かり易いのが低音の響きの違いだ。更に低音から高音部までのダイナミックレンジの広がりもチェックして頂きたい。「G3」がボーカルと楽器の音ともにしっかりと表現されていて、更に低音が気持ちよく響き渡るように設計されていることが感じ取れるはずだ。
なお、テストは「Google Home」と「G3」をスマートフォンにBluetoothで接続し、フリーBGM音楽サイト「DOVA-SYNDROME」からフリー素材の楽曲(MP3)を再生して比較した。しかも録画は会議室でスマートフォンで行ったレベルのものなので、ハイレゾ音源を比較するといったレベルのものではなく、初級者がスピーカーの基本的な実力を推しはかる参考程度に聴いて頂ければ幸いだ。
ではまず、POPな楽曲から。
「Flower (by 龍崎一氏)」をお借りして再生してみよう。
Flowerwritten by 龍崎一
続いて、壮大な雰囲気の楽曲を選んでみた。
「Grayscale Scenery (by ISAo.氏)」の楽曲から。
2つのスマートスピーカーの音質のコンセプトの違いが確認できただろうか。
Google Homeは360度どこからでもユーザーと会話できるように配慮されているので、音楽再生についても360度拡がるように意識した設計構造が見られる。一方、「G3」はデザイン上に前面/背面があることからもわかるように指向性を持った設計が行われていることも、違いのひとつとして書き加えておきたい。
今後も、さまざまな特徴を持ったスマートスピーカー製品が登場することが予想される。ユーザーにとっては選択肢が増えることは大歓迎だし、音声アシスタントや音楽配信サービスがますます身近になっていくことに期待したい。
今回の動画が製品選びの参考になったら幸いである。