顧客一人ひとりの好みをAIに学習させて、その人に合わせた商品を提案することで、DMをもっと効果的に活用できないだろうか。
そう考える管理者も多いはずだ。
一人ひとりの感性を個別に解析するパーソナル人工知能「SENSY」の開発とサービスの提供をしている、慶應大発AIベンチャーのSENSY株式会社(旧カラフルボード)は、AIが顧客一人ひとりにカスタマイズするダイレクトメール「パーソナライズDM」を活用したパッケージサービス「ワンストップ スマートDM」を開始した。
パーソナライズDMとは
同社は、マーケティング分野における、リードジェネレーション、リードナーチャリング、クロージングそれぞれの過程で、顧客とのパーソナルなコミュニケーションを実現する「SENSY Marketing Brain」のサービスの一つとして「パーソナライズDM」を位置づけている。
AIが顧客の属性や購買履歴から一人ひとりの感性・好みを学習し、その人に合わせた商品を個別に掲載するカスタマイズされたDMで、レコメンドを最適化し、顧客一人ひとりへ響くことが可能だ。
提携企業と取り組んだABテスト(ある特定の期間、ウェブページの一部分を2パターン用意し、どちらがより高い効果を出せるかを検証するウェブマーケティング手法)の結果、来店率向上などの効果も見られている。
「ワンストップ スマートDM」とは
パーソナライズDMを活用した同サービスは、商品のレコメンドアイテムの選定に留まらず、DMデザイン・印刷・投函までワンストップで提供するもので、第1弾として、婦人服の卸販売や小売り事業などを行う株式会社イケガミにて導入された。
SENSYに社名変更、人工知能研究所も設立へ
同社は、昨年11月に社名をカラフルボードからSENSY株式会社に社名を変更した。第7期目を迎えてSENSYの人工知能事業に活動を集中するという意志表示のひとつでもある。また、ディープラーニング技術を用いて「感性解析」を専門に行う人工知能研究所「SAILS」(SENSY AI Laboratories、呼称:セイルズ)を設立し、今後は「感性解析」にフォーカス、ディープラーニング技術の更なる研究開発にも注力する。
SENSY株式会社