内閣府、技適未取得デバイスの国内持込みの規制緩和を議論

ロボットスタート、そしてロボスタ編集部では日々「技適」が話題になる。新しいロボットやスマートスピーカーをテスト・評価したくても技適未取得のものは電源を入れられないからだ。レビュー記事も開封の儀で止まってしまっているデバイスはまさにそういうデバイスなのだ。

技適について初耳という方は以下の関連記事をご覧いただければと思う。




さて。そんな中、内閣府のワーキンググループで技適に関する規制緩和が議論された。そこで使われた資料が公開されたので簡単にここで紹介したい。


内閣府

2018年1月31日に開催された「第13回投資等ワーキング・グループ 議事次第」で「技適未取得の無線設備の国内持込みに係る規制緩和」が議論されたことがわかる。


そこで公開された資料が以下3点。


在日米国商工会議所



まず、在日米国商工会議所による資料で、「調査・試験・研究等の非商業用途に限り、技適未取得でも利用許可を要望」するというもの。理由として、技適取得のために検証・実証が遅れている状況にある、個別の実験試験局の申請が現実的ではない、訪日観光客の例外よりも非商用用途はリスクが低い、米国では4,000大上限で試験・評価が可能で円滑な評価の実施ができていることを挙げている。


一般社団法人日本経済団体連合会



続いて経団連、産業技術本部の資料。研究開発業務における技適未取得の利用を許可を希望したもの。海外から持ち込んで良い技適未取得デバイスについては早期に研究開発可能な制度が必要と主張している。実際、海外製品を使った研究・実証が国内で行えない、訪日観光客が国内で使う機器への対応の検証ができないという。


総務省



最後に総務省の総合通信基盤局 電波部の資料。これらの要望を踏まえた上で、いくつかの課題を示している。例えば海外からの持ち込みのみを特例にすれば、日本企業が不公平に扱われることになり合理的な説明ができないなどだ。今後、総務省の「電波有効利用成長戦略懇談会」において有識者の意見を聞きながら具体的な対応について検討していくという。


僕はこう思った:

個人的には規制緩和案に賛成です。また総務省の判断など、続報あり次第お伝えしたいと想います。


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中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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