Spotifyが音声による音楽検索アシスタントをテスト中、自社スマートスピーカーの布石か

2018年3月15日、Hunter Owens氏がTwitterにてSpotifyの音声音楽検索の様子を公開した。



Hunter Owens氏の投稿からわかることは、現在Spotifyは少数のユーザーに対して、スマホアプリ上で音声による音楽検索をテストしているということだ。



The VERGE、TechCrunchなどもこの件を報じており、アプリ上でお気に入りのアーティスト、曲、アルバム、プレイリストなどを音声で呼び出すことができるという。ただし、音楽を膨大なリストから探し出すことに特化しており、ビートルズは誰ですか?と質問しても回答なく、ビートルズが再生されるだけだという。


動作中の動画もTechCrunchがアップしている。

この件について、米メディアがSpotifyに問い合わせても「Spotifyのユーザーエクスペリエンスを向上させるための努力は常にしていますが、現時点で共有すべき情報ありません。」とノーコメントの姿勢だという。

そもそもSpotifyの競合サービスはApple Music、Amazon Music、Google Play Musicなどになるが、それぞれが自社のスマートスピーカーとしてHomePod、Amazon Echo、Google Homeを展開している。当然、自社デバイス上で自社音楽サービスを優遇・最適化する戦略をとる流れとなる。米国ではAmazon Echo、Google HomeではSpotifyは使えるが、HomePodはApple Musicしかスマートに使えない。そんな状況下において、Spotifyが独自にハードウェアを持つべきと判断しても不思議はないだろう。

先日「音楽配信のSpotify社が独自スマートスピーカー開発中?」でもお伝えしたが、ハードウェア部門の採用も進めていることもあり、Spotify純正スマートスピーカーの登場の噂はますます注目だ。

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中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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