AIスピーカーを知っている人に「AIスピーカー経由による、会話以外の個人情報の漏洩」について聞いたところ、約6割の人が危機意識を持っており、同時に6割を超える人が「クレジットカードなどの購入情報の漏洩による金銭的被害」や「外部からのハッキングによる家電などの不正操作(乗っ取り)」に危機意識を持っているとの結果となった。
また、AIによる利便性向上を実感している人は1割に満たず、家庭用ホビーロボットの購入意欲を持つ人は、1割強とのこと。他には、AIやロボット活用による「レジなし無人店舗」の実現性について、約2割が「コンビニエンスストア」をあげている。
調査結果の概要
調査結果を発表したのは株式会社ジャストシステムが運営するマーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp」。2017年6月から毎月1回、全国の15歳から69歳の男女1,100名を対象に『人工知能(AI)&ロボット月次定点調査』を実施しており、今回、『人工知能(AI)&ロボット 月次定点調査(2018年2月度)』として発表されたもの。
AIスピーカーのセキュリティ
AIスピーカーを知っている人のうち、「AIスピーカー経由による、会話以外の個人情報の漏洩」については「危機感を持っている」「やや危機感を持っている」と回答した人の合計が58.4%、「クレジットカードなどの購入情報の漏洩による金銭的被害」は64.3%、「外部からのハッキングによる家電などの不正操作(乗っ取り)」では64.0%の人が危機意識を持っていると判明した。
過半数が、AIによる利便性向上に「実感なし」
学業(学校)や仕事において、AIやロボットによる利便性の向上を感じているかを聞いたところ、9.3%の人が「向上したと感じている」、20.8%が「やや向上したと感じている」と答えた一方で、54.1%が「特に何も変わっていない」と回答。プライベートにおいても、9.2%が「向上したと感じている」、25.6%が「やや向上したと感じている」と回答した一方で、52.9%が「特に何も変わっていない」と答えている。
学校や仕事、プライベートとともに利便性の向上を実感している人は1割弱で、過半数の人はまだ利便性の向上を実感していないことがわかった。
家庭用ホビーロボットの購入意欲を持つ人は、1割強
ソニーの「aibo」やソフトバンクの「Pepper」などのように、産業用ではなく、家庭用としてさまざまな機能を提供する「家庭用ホビーロボット」について、「自身や家族が所持している」人は4.8%、「自身や家族が、いずれ欲しいと思っている」人は13.9%だった。
約2割が、「コンビニエンスストアは、将来、すべて無人店舗になる」
AIやロボットの活用により、「コンビニエンスストア」は将来、すべて無人店舗になると思うと回答した人は20.3%。「宝くじ販売店」は33.7%、「チケット販売店」は30.6%、「レンタルDVD・CD店」は29.0%の人が、将来、すべて無人店舗になると思うと答えた。
その他、「10代~20代はAIによる利便性をどの程度感じている?」「AIスピーカー利用時の「ハッキング」に危機感を感じている?」などを集計データとしてまとめた全81ページの調査結果レポートを、「Marketing Research Camp」の自主調査レポートページ(https://marketing-rc.com/report/)から、無料でダウンロードできる。
調査名:『人工知能(AI) & ロボット 月次定点調査(2018年2月度)』
調査期間 :2018年2月26日(月)~3月4日(日)
調査対象 :15歳~69歳の男女1,100名
質問項目 :
・人工知能(AI)という言葉をどの程度、知っていますか。
・人工知能(AI)を活用したサービスについて、利用状況を教えてください。
・人工知能(AI)を活用した自動運転車に期待していますか。
・医療現場への人工知能(AI)活用に対する考えを教えてください。
・人工知能(AI)を活用した音声アシスタントの利用状況を教えてください。
・人工知能(AI)を活用したスマートスピーカーの認知度を教えてください。
・飲食関連の各職業が将来、人工知能に置きかわるかについて考えを教えてください。
(栄養士/調理師/パティシエ/板前/シェフ/寿司職人など10職種)
・「家庭用ホビーロボット」の認知状況について教えてください。
・AIスピーカーのセキュリティについて教えてください。
・AIやロボット活用による「レジなし無人店舗」の実現性について考えを教えてください。
(コンビニエンスストア/ドラッグストア/スーパー/レストラン・飲食店など16種)