【GTC 2018レポート】AIとディープラーニング、GPUの巨大イベント「GTC 2018」がいよいよ明日開幕

久しぶりにサンフランシスコ空港に降り立ちました。
爽やかな太陽と乾いた空気が懐かしく感じます。

GTCが開催されるカリフォルニア州サンノゼ。パームツリーが並ぶストリートには「GPU」ののぼりが多数出ている

もう22年も前のことですが、僕がフリーランス・ライターとしての仕事と生活を始めたのはここ、シリコンバレーでした。当時、僕は大手パソコン周辺機器メーカーで、広報、販売促進(広告・カタログ・展示会)、商品企画などの責任者をしていて、海外の展示会で情報収集したり、交渉やローカライズなども担当していた関係から、サラリーマンを辞めてひとり渡米、パロアルトでの生活を始めました。パロアルトはスタンフォード大学がある町です。「どうせライター業をやるなら時代の最先端の場所でやろう」と考えたのです。
こうしてシリコンバレーを舞台に、ベンチャー企業の取材や新製品レポートなどを中心に、日本のパソコン雑誌に連載したり、寄稿する仕事がはじまったのです。米国ではちょうどインターネットの黎明期、日本ではインターネットの普及がこれからという時期でした。


バーガーキングの厨房を抜けて

こちらのパートナーと一緒に初めて構えたささやかなオフィスは、なんとバーガーキングの二階。
といっても、バーガーキングと同じビルの事務所ということではなく、バーガーキングの厨房を通って(笑)、スタッフ用の階段を上がったところが事務所の入口でした(本当にバーガーキングの二階)。厨房の床が滑りやすくて、出社するのには注意が必要でした。

今日は、そんな当時のことを思い出しながら、サンフランシスコ空港から280号線をサンノゼ方面に向けて南下。パロアルト、クパティーノ、マウンテンビュー、ロスアルトス、サンタクララなど、懐かしい街の名前の表示を見ながら、当時のことをいろいろ思い出しました。

クルマから見たシリコンバレーの景色。


「GTC 2018」がいよいよ明日開幕

さて、本題ですが、今回、久しぶりにシリコンバレーに戻ってきた理由は、AIコンピューティングカンパニーとしてトップランナーになった「NVIDIA」が主催するAI関連のテクニカルイベント「GTC 2018」がいよいよ明日から始まるためです。GTCとはGPU Technology Conferenceの略称です。期間は米国時間の3月26(月)~29日(木)、場所はシリコンバレーのサンノゼにある、サンノゼ・マッケンリー・コンベンションセンターです。

サンノゼ・マッケンリー・コンベンションセンター

サンノゼ・マッケンリー・コンベンションセンターの周辺

サンノゼ・マッケンリー・コンベンションセンターの周辺

サンノゼ・マッケンリー・コンベンションセンターの周辺

GPUボードや自動運転用AIコンピュータボード(DRIVE AXはToyota、Mercedes-Benz、Audi、Volvo、Tesla などが業務提携)、ロボットなどのエッジ用コンピュータボード(JETSON)、データセンター用(DGX)など、さまざまなGPUテクノロジーに関する発表やカンファレンス、トレーニングが4日間に渡って行われるのです。


最も注目なのは基調講演です。NVIDIAの創業者兼CEOのジェンスン・フアン(JENSEN HUANG)氏は2日目の27日に登壇します。AI&ディープラーニングのこの先についてどんなことが語られるのか楽しみです。

GTCが関連する業界としては、自動運転車、ロボティクス、ヘルスケア、スマートシティ、ハイパフォーマンス・コンピューティング、データセンター、クラウド コンピューティング、防衛、ライフサイエンス、コンピューター・ビジョンとマシン・ビジョン、仮想現実(VR)、コンピュータ・グラフィクスなどです。会期中は600を超える分野別セッションが開催される予定です。

今日は日曜日ですが、既に一部のトレーニングが開催されたり、受付が開始されていました。また、報道関係者向けのプレスパスの受付と配布が夕方から始まるので、長蛇の列ができていました。プレスの注目度も上がっているようです。

自動運転車「BB8」の展示。新型になってレンカーン製からフォード製に。カメラ(ビジョン)の台数が目立って増えた

明日は賑わいそうなGTCのレジストレーション(受付)

トレーニングコーナーのほんの一角の様子(本格開催は明日より)

プレス登録とバッジ配布に長蛇の列。注目度の高さをうかがわせる

明日もGTC 2018参加レポートとして、AIとディープラーニング、エッジコンピューティングなどの最新情報をお届けしますのでお楽しみに!



オマケ(旧友再会)

シリコンバレーの友人達が、ウェルカムディナーのホームパーティを開いてくれました。久しぶりの人たちと会えて、とても楽しく情報交換ができました。ちなみにこのお宅にはAmazon Alexa対応製品が3台もあります。Amazon Echo、JBLのAlexa対応製品、防水タイプの製品の3つです。

久しぶりのみんなと友人宅で情報交換

Amazon Alexa対応製品は3台もありました。これはAmazon Echo。

次の記事「【GTC 2018】トヨタAI研究所「Toyota Research Institute」が開発する2モードの自動運転ソフトウェア!AWSや開発環境も公開」をチェック

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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