YKK AP株式会社は、AIや顔認証システムを搭載した未来ドア「UPDATE GATE」の発売を2020年に予定しており、見学者の意見を商品づくりに反映するため、2018年4月26日からYKK APショールーム新宿 特設ギャラリーにて一般公開展示している。
同製品は、ドアがエージェント(NTTドコモ AIエージェントAPIを利用)となり、出かける前に交通情報や天候情報など、家族一人ひとりに合った情報を伝えるだけでなく、顔認証によって人を判別し、ドアを自動開閉する方法でのセキュリティが可能。これにより、高齢者やペットの見守り、介護サービスや宅配業者とのやり取りなど、社会課題の解決にも貢献するドアとなる。
■【動画】コンセプトムービー(特設サイト)「未来ドア – UPDATE GATE | YKK AP」
製品開発の経緯
同社は、建材の未来の可能性を追求する未来窓プロジェクトを2016年4月からスタートしており、この度、商品化へ向けたフェーズとして窓からドアへと対象を移し、未来ドア「UPDATE GATE」を、IoTハードウェアの企画開発製造を得意とする株式会社Will Smartと共に開発。
今後も、「未来窓」と「未来ドア」の開発・実用化を進め、より豊かな新しい暮らし方を提案し実現していくと述べている。
これからの建材の可能性を追求する取り組みとして、2016年4月にコンセプト・モデル「M.W.」(MODULE WINDOW)を発表してスタート。2017年6月には、より具現化した「Window with Intelligence」を公開。展示を通じて、さらなる情報収集や検討を進めている。
未来ドア「UPDATE GATE」機能の紹介(特許出願中)
AI学習機能<対話/コミュニケーション>
「UPDATE GATE」が毎日の生活を記録して学習。通勤時の電車情報、天気予報に加え、1日のスケジュールやゴミの日情報など、家族1人ひとりに合わせた情報をリマインド。AIが毎日の生活行動を学習し、ドアが家族の執事のように最適な情報を伝えてくれる。
顔認証・センシング機能<自動開閉/セキュリティ>
「UPDATE GATE」にはドアハンドルが付いておらず、ドアの前でセンサー感知と顔認証により、家族であれば扉を自動開閉する機能を搭載。玄関前でカギを探したり、鍵を施解錠する必要がなくなる。また、来訪頻度の高い介護ヘルパーや宅配業者の顔を事前登録することで、ゲストを判別して招き入れることも可能となる。
先端システム連携機能<見守り/IoT>
「UPDATE GATE」とスマートフォンが連携。突然の来訪者があっても、スマートフォンから確認できる他、大切な家族やペットの見守りの役目も可能。また、家のさまざまな家電と接続することで、玄関空間で照明やエアコンをコントロール・見える化することができる。
デザイン変動機能<映え/マイデザイン>
扉の室外側には、自在に演出できるパネルデザインを採用。動画により動きのあるデザインにすることや、季節に応じた設え、思い出のテクスチャーの貼り込みなどもできる。住宅の顔である玄関ドアを、自分好みのオリジナルデザインにすることも可能だ。
未来ドア「UPDATE GATE」スペック
▼ 仕様一覧
サイズ・重量 | 未来ドア全体: 両袖FIX枠 幅1,834mm×高さ2,456mm 扉部のみ: ドア幅910mm×ドア高さ2,301mm |
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扉部 搭載内容 | 鍵、ラッチ、クローザー: 電動 室内側モニター: 55インチ 4K ips液晶(表面強化ガラス)タッチ機能付き(静電容量式) 室外側モニター: 49インチ 4K ips液晶 縦2面(表面強化ガラス) カメラ: 2カ所(室内側、室外側) |
フレーム搭載内容 | マイク: 2カ所(室内側、室外側) |
外部設置機能 | スピーカー: 2カ所(室内側、室外側) 人感センサー: 2カ所(室内側、室外側) |
その他 | ・顔認証機能及び対話・情報通知機能 1.ドアに搭載された顔認証機能で、家族一人ひとりを認識 2.認識した結果を元に、その人にマッチした天気や交通等の生活情報をAI(NTTドコモ AIエージェントAPIを利用)が判断し、対話で情報を通知 |
展示概要
名称 | 未来ドア「UPDATE GATE」 |
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場所 | YKK APショールーム新宿 特設ギャラリー (東京都渋谷区代々木2-1-5 JR南新宿ビル8F、電話 0120-32-4134) |
展示期間 | 2018年4月26日から一般向け公開(アドバイザーによるデモ紹介) |
展示時間 | 10:00~17:00 |
休館日 | 毎週水曜日(ただし、祝日の場合は開館)、夏期休暇、年末年始 |
公式サイト | http://www.ykkap.co.jp/sr/shinjuku/ |
YKK AP株式会社
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北構 武憲本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。