【Pindrop調査】欧米企業の84%が来年には音声技術を顧客向けに採用予定。会話経済のはじまりへ。
音声による経済についてのレポートをPindropが自社ブログで発表した。
Pindropは調査会社ではなく、電話音声から本人確認における不正が行われないようにセキュリティサービスを提供する会社。今回Pindropは、米国・フランス・ドイツ・イギリスのITおよびビジネスリーダー500名を対象に音声技術に関する調査を行ってレポートをまとめた。
レポートの中から概要を簡単に紹介したい。
音声技術の導入時期
音声技術の導入時期については、28%がすでに使っている、85%が来年には導入予定と回答した。家庭へのスマートスピーカーの普及ペース以上に、企業での音声技術採用が加速するということになる。
また企業の管理者は音声技術の採用が、顧客満足向上、競合優位性向上、オペレーション効率化、顧客対応コスト削減に繋げられることを期待していると回答している。
ここ2年でどの音声アシスタントに投資するか
ここ2年でどの音声アシスタントに投資するかについて聞いたところ、Microsoft Cortana、Google Assistant、Amazon Alexaが上位3アシスタントとなった。ついでIBM Watson、Apple Siriと続いた。どのアシスタントにせよ投資される可能性が非常に高い領域であることがわかる。またこの投資傾向からわかるのは、企業はひとつのアシスタントに絞らず、ユーザーニーズ似合わせて複数のアシスタントに対応していくのがここしばらくの流れとなりそうだ。
ポジティブな採用意欲とは裏腹に、多くの企業は音声技術で取得したデータを安全に保ち、適切に運用することについて懸念も抱いていることもわかる。もちろんこの懸念はユーザーにとっても同じだ。
ロボスタ / Amazon Echo
ABOUT THE AUTHOR /
中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。