株式会社竹中工務店と、ソフトバンクロボティクス株式会社およびソフトバンク株式会社の3社は、最先端のロボット技術を保有するBoston Dynamics社の四足歩行型ロボット「SpotMini(スポットミニ)」を世界に先駆けて建設現場で活用することを目指し、2018年6月に実証実験を実施したと発表した。また、同じく大和ハウスグループの株式会社フジタもソフトバンクロボティクスおよびソフトバンクと共に同様の実証実験を行なったことを発表している。
実証実験では、作業所員の大幅な省人化や高効率化を目指して、建設現場における自律的な巡回による進捗管理や安全点検などの業務へのSpotMini活用の可能性を検証。今後は、SpotMiniを建設現場で活用するためのデータを収集し、センサーやカメラ、SpotMiniの仕様に基づいたハード技術とそれらを制御するソフトに関わるモジュールなどの開発を行いながら、2019年夏以降の本格活用に向けて準備を進めていくとしている。
建設業界では、建設就業者不足から、担い手の確保・育成と生産性の向上が大きな課題となっている。竹中工務店では、ロボットなどのさまざまな最先端技術について、若手作業所長を核としたタスクフォースを通して実現場への試適用と展開を積極的に進めていくことを予定している。一方フジタも、建設現場でのロボット活用の効果を検証し、建設業界における生産性向上や業務効率化に寄与することを目指すとしている。
ボストン・ダイナミクスのSpotMiniは、その技術力の高さが話題になっているが、2019年夏以降の本格稼働に向けて、着々と準備が始まっているようだ。