「東京駅で道に迷っていませんか? 僕が道案内できるかもしれません」
「何かお困りですか?」
Pepperのロボアプリやシステムを開発する株式会社システナは、JR東京駅構内でコンシェルジュとして活躍しているPepperと同様のシステム、Pepper向け『自動案内サービス』を「SoftBank World 2018」の展示ブースで公開している。このPepperはクラウドAIと連携する。
このPepperはトイレや店舗名など、駅構内のものであれば概ね案内ができると言う。
東京駅構内は地下街まで含めると実に複雑で難解だ。待ち合わせでも店を探すのに苦労することがあるので、ロボットによるコンシェルジュが普及することはありがたい。
また、このシステムは店舗名等だけでなく、「コンピニはどこ?」など、構内に場所に関する問いかけをPepperに行うと、地図情報を簡単な案内を音声で伝えるシステムだ。オーソドックスなシステムではあるものの、JR東日本と協力し、JR東京駅構内の情報を網羅し、「かりんとう屋さん教えて」や「東京ばな奈はどこで買える?」といった細かな問いかけについても対応できるようにブラッシュアップされている点が面白い。ラーメン屋さんの場所を聞くと「ラーメンストリート」を案内してくれる。
展示しているシステムのしくみは、ユーザーがマイクに話した言葉をAndroidスマートフォンに送信してAndroidアプリが解析して質問をテキスト変換し、クラウドでAIがテキストの質問を受けて回答を抽出してPepperにその内容を送信するものとなっている。
■JR東京駅で活躍するPepper システナのデモ
システナは、AIと連携のほか、移動したり、顔認証、データ分析などとPepperを連携するシステムを開発・提供している。
同社は下記の展示について下記のようにコメントしている。
システナは、コンサルパートナーとしてPepperを活用した様々なサービス、アプリケーションのコンサルティング、開発サービスなどをご提供しています。その中からPepperとAIを活用した業務効率化を目的としたサービスである『自動案内サービス』を展示します。
本サービスは、PepperとAIを連携させ設問への自動回答を用いることで、平常時のスタッフ負荷を軽減し業務効率化を図ります。もしもの場合も遠隔地のオペレーターと連携したリモート操作の活用により、解決力を向上させています。解決できなかった設問データを蓄積することで、AIの成長にも繋げます。
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株式会社システナ
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神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。