Amazon Alexa搭載のサードパーティースマートスピーカーに新しい仲間が登場した。米ニュージャージーに本拠を置くCavalier Audioの「The Maverick」だ。
いきなりその価格が299.99ドル、日本円でおよそ33,500円と、この手のスピーカーとしては高価なことに驚く。あと50ドル出せばHomePod、あと100ドル出せばGoogle Home Maxも買える価格なのだ。
ポータブルBluetooth+Wi-Fiスピーカーに、Alexaを搭載したというスペックは一般的なものだ。サイズは高さ223mm、幅75mm。重さ800gとこれまた特別な感じはしない。サイズ的にはEcho Plusよりちょっとだけ小さく、ちょっとだけ軽いイメージだ。
ポータブルスピーカーとして9時間再生可能なバッテリーを内蔵。USB-C充電ケーブルと充電ベースが付属する。これはAmazon Tapのような仕組みである。
スピーカー構成は、アクティブドライバx2、パッシブラジエータx2搭載の20Wステレオ。ポータブルスピーカーとしてはこだわりを感じるスペックではある。360度方向を意識した作りではないようだ。
カラーはブラックとインディゴの2色展開。カラーに合わせて充電ベースも色が変わる。本体上部はボリュームダイヤルとなっているのはEcho初期型、Echo Plusなどと似たUIだ。
このThe Maverickの最大のこだわり、差別化要素は外見、素材、職人の作り込みにある。
世界中の何百の素材の中から選びぬいたというアルミ合金シャシー、本革パーツ、ニットファブリックを採用。
機械加工された美しいエッジもこだわりだ。
USB-Cのケーブルまでこだわりを感じさせる作りだ。
専用の保護ケースが付属する。このケースすら味わいがある質感なのがすごい。
299.99ドルの価値を見いだせるかは人によるだろうが、スマートスピーカーの差別化戦略の一つの方向性として非常に興味深いプロダクトだと思う。
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中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。