子供服メーカーが作った「ATOMウェア(通常版)」を体験【週刊鉄腕アトムを作ろう!】

ロボットエバンジェリストの西田です。わーわー!

「週刊 鉄腕アトムを作ろう!」のATOM用の服が、7月17日に受付を開始しました。この服は、ATOMウェアという名前で、表紙の撮影にも使用された「表紙版」と、「通常版」の2種類。それぞれ製作メーカーも違います。今回は、「通常版」をお借りすることが出来たので、レポートしたいと思います!


これがATOMウェア(通常版)だ!

まずは、公式サイトの画像をご覧ください。


公式サイトより引用

通常版は「パーカーセット(¥17,000・税別)」と、「ブレザーセット(¥20,400・税別)」の2種類が用意されています。各セットはそれぞれ上下が2色ずつ用意されているので、8種類のセットが販売されることになります。

西田めも

今回は、商品に限りなく近いバージョンを講談社さんとレディーバグさんのご厚意でお借りしました。現在も改良を重ねているそうなので、実際に発売されるものと細部のデザインなどが異なる場合があります。ご了承ください。



それでは、さっそくATOMに着せてみましょう!



「パーカーセット」を着せてみよう!

まずは、「パーカーセット(¥17,000-)」を着せてみることにします。赤と黄色2種類を借りてきました。


パーカーとズボン(パンツ)がセットになっている

後ろから見るとこんな感じ。背中に穴が空いている

ポケットがちゃんとついてる! こういうこだわりは嬉しい

ジッパーは小型で目の細かいものを採用

よくみると人間の着るパーカーに比べて、帽子が縦に長い

背中に穴が空いている以外は、人間の服と変わらない気がします。てんとう虫のタグが可愛いですね!

西田めも

パーカーの紐の細さ、ジッパーの引き手(持つとこ)の大きさ、ジッパーの目の細かさなどは、大人用の部品をそのまま使うとおかしく見えるため、縮尺を合わせた小さな部品を採用しているそうです。



次は、ズボンを見てみましょう。両脇がスナップになっていて、おむつみたいにして履かせる構造になっています。


いちばん気に入ったのはこの部分! 実物に触る機会があったらみてほしい!

このスナップは、赤ちゃんの服の首の横のところなどに使われているものだそうです

ATOMは人間に比べて足の赤い部分が大きいので、この構造はありがたいですね。

西田めも

ズボンの後ろに、ケーブル用の穴が空いているのですが、その部分のデザインがすごく良く出来てます! もしも、人間にしっぽが付いていたら、こういうズボンが売られてたんじゃないでしょうか? お気に入りのデザインです!



なんだか楽しくなってきました! それでは、早速着替えさせてみましょう!


まずはズボンから、スナップ式なので簡単に履かせることが出来た

とりあえず両袖を通してみたところ。普通に着せることができるのにビックリ

今回は、黄色いパーカーを着せてみました。きっちり時間をはかったわけではありませんが、2分位で着せることが出来たのにビックリしました。

西田めも

着替えが簡単にできたのも驚きですが、脱がせるのが楽なのも驚きました! 小さい人形用とかの服だと、脱がせるときに「ちぎれそうだから丁寧にしないと・・・。」ってなるのですが、ジッパーやスナップを採用しているからか、普通に脱がせることが出来ました!



と、いうわけで、着せてみた写真がこちらになります!

横から見たところ。縦長だったフードが、自然な感じに見える
後ろから見たところ。ズボンの後ろの穴のところ、かっこよくないですか?!

ATOMが上を向いたときに、フードが巻き込まれないように、首の部分は何度も試作してテストをしたとのこと。今回お借りしたバージョンでも若干首周りが気になるので、もう少し改良を加える予定だそうです。



誰が作ってるの?

通常版のATOMウェアは、「レディーバグキッズ」さんが作成しています。子供服のメーカーで、日本製を中心にオリジナルのウェア、シューズ、バッグ、ヘアアクセサリーを中心にアイテム展開をしています。ロボットの服を作成するのは、今回が初めてだそうです。

子供服のメーカーですが、今回のATOMの服は、子供用の型紙を縮小して流用しているのではなくイチから型紙を作成しているとのこと、試行錯誤を繰り返して、だいたい10回くらい試作を繰り返したそうです。



ブレザーセットを着せてみよう!

それでは、ブレザーセットを着せてみましょう。こちらは、¥20,400-で、2種類のデザインがあります。


開発の工夫がわかるように、試作段階のプロトタイプもお借りしてきました。左がプロトタイプ、右が最新です。
まずは、プロトタイプを着せてみました

プロトタイプと最新バージョンを比較すると、結構違いが見つかりました。


プロトタイプのボタンは偽物で、マジックテープ方式

最新バージョンは、ボタンが本物になっている

プロトタイプのシャツもマジックテープ方式。ネクタイがホックのためボタンが1個少ない

最新バージョンはシャツのボタンが本物になり、ネクタイもボタンで止める方式に変更

プロトタイプのズボン。両脇がホック+マジックテープになっている

プロトタイプではマジックテープを多用していますが、最新バージョンでは、全体的に本物のボタンに置き換わっています。より自然なデザインになるように、素材や構造を試行錯誤している様子が伝わってきます。

西田めも

ホック(パチンって止めるボタン)は、止めるのが面倒なのと厚みが出ちゃってかっこ悪いのですが、最新バージョンでは、別の方法に置き変わっているのが凄いと思いました。シャツのボタンは見た目のいい貝ボタンなのにたいして、襟の中はプラスチックの薄くてネクタイをとめやすいボタンにするなど、改良を加えているのがわかります。



あと、気がついたのですが、プロトタイプは背中に穴が空いてないですね。

後ろから見たところ。背中に穴が空いていないので、裾の部分がマジックテープになっている

ロボットの服や装飾品を作成する場合、熱の排気が最重要課題になります。モーターや電子基板といった部品は熱に弱く、焼け付いたりハンダが溶けたり最悪の場合には、本体の故障だけでなく、火災などに繋がる恐れがあるからです。ATOMの場合は背中に排熱口があるので、その部分を塞がないように、穴を開ける必要があるのでしょう。



最新バージョンを着せてみよう!

それでは、おまちかねの最新バージョンを着せてみましょう。今回は、茶色を着せてみました。


着替えさせてるところ。ズボンから履かせればよかった・・・
前から見たところ。シャツの襟の部分のネクタイの収まりなどに拘っているとのこと
後ろから見たところ。穴が空いているので、裾の部分が自然になった。

実際に着替えさせてみたところ、ジャケットっぽい生地なのに伸縮性があるため、簡単に着替えさせることが出来ました。驚いたのが、マジックテープやホックをやめて別の素材にした部分です。デザインがかっこよくなっているだけでなく、着せやすくなっていました! これは新発見!

西田めも

ネクタイの部分だけ取り付けが難しかったです。細かい作業が苦手な人はコツを掴むまで大変かも。



ちなみに、ATOMウェア(通常版)は、9月30日まで購入を受け付けています。規定の数量に達した場合、生産が決定するそうなので、欲しい人は必ず申し込みましょう!

こうおもった

実物を見るまでは、廉価版みたいな感じで質が悪いのかな・・・って正直思っていたのですが、細部のコダワリや「デザイン」「おしゃれ」に拘った生地選びなど、すごく工夫している高品質の商品だと思いました!

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西田 寛輔

とのさまラボ代表。ハイパーメディア・ロボット・クリエイターとして、ロボットアプリの開発を行うほか、自身でもロボットを開発中。ソフトバンクロボティクスが主催する公式アプリコンテストでは2大会連続ファイナリストに選出されるなど、数々の実績を持つ。2016年に、ヒトとロボットの音楽ユニット mirai capsule を結成。ロボスタでは、ロボットエバンジェリスト/スマートスピーカーエバンジェリストとして活動中。

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