講談社、10月1日よりATOM完成版を発売 価格は約21万円、予約受付は本日開始
「週刊 鉄腕アトムを作ろう!」のパートワーク70号(完結号)の発売日(9月11日)の前日となる9月10日(月)、講談社にて報道陣向けの発表会が行なわれた。
パートワークとして刊行されてきた「週刊 鉄腕アトムを作ろう!」だが、「組み立てるのが大変だから組み立て済みのATOMが欲しい」という声が数多く届いていたといい、その声に応える形で今年10月1日よりATOMの完成版が発売される。価格は212,900円(税別)。クラウド機能を利用するためには、別途月額1,000円のATOMベーシックプランに加入する必要がある。
講談社は、「家族の一員になるロボット」というコンセプトのもと、「ATOMプロジェクト」5社で「コミュニケーション・ロボットATOM」を開発、第1弾として「週刊 鉄腕アトムを作ろう!」の定期刊行を、昨年4月より行なってきた。
このパートワークは、現在約2万人の読者が組み立てを行なっており、70号(完結号)をもって、「鉄腕アトム」のDNAを受け継いだロボットATOMが誕生。ロボティクス&クラウド・サービスが開始する。
完成版の組み立てはVAIO株式会社が行ない、10月1日(月)より家電量販店、百貨店のロボット売り場、「講談社ONLINE STORE」などで、全国一斉発売される。予約受付は、本日9月10日より。「ドコモショップ」の一部店舗でも実機を展示、今後は「dショッピング」でも取り扱いを始める予定だ。
ATOMは、頭部に搭載されたカメラで、人の顔を見分け、子ども、成人男性、成人女性、お年寄りの4属性を判断。顔写真やニックネームなどを最大12名まで登録できる。登録されているユーザーには伝言を残すことも可能。家族それぞれの属性に応じた会話内容、みんなの友だちになってくれる存在として、家庭内で親しまれることを想定している。
高齢者福祉施設の現場で長年培った「人への優しさ」が、ATOM本体の設計開発にあたった富士ソフトの「フロントエンドAI」技術を生んだ。わからない言葉だと分析した際には、クラウド接続へ移行し、累計21.8億件の情報処理を行っているNTTドコモの「しゃべってコンシェル」の技術を生かした「自然対話プラットフォーム」での対応を行う。これら一連の流れが、付き合えば付き合うほど変化し、成長していく「ATOM」の会話力だ。
講談社第四事業局局次長 ATOMプロジェクトリーダー 奈良原敦子氏は、ユーザーへの調査を行ったところ、ATOMにユーザーが求めているのは「世間話」だったと明かし、「そこにきちんと応えられるように、準備をしてきた」と続けた。「例えば世間で話題になっていることを話しかけてくれる。AIスピーカーや他のロボット違うのは、話しかけたり、時には喋りすぎて怒られてしゅんとしたり。こんなにお茶目で面白いロボットは存在していないんじゃないかなと思っています」と奈良原氏。
発表会にビデオ出演した手塚治虫氏の息子である手塚眞氏からは、「動いているのを見ると、可愛い。つい話しかけたくなる。つい助けたくなる。」とコメントが寄せられた。
当日はATOMの体験会も行なわれた。この模様は別記事にてご紹介していく。