ロボットエバンジェリストの西田です。わーわー!
ソニーモバイルの家庭用ロボット「Xperia Hello!」が本日10月1日、機能アップデートを行いました。
今回は、「Xperia Hello!」を開発するソニーモバイルさんにお邪魔して新機能について聞いてきました。併せて、体験してきた模様もレポートします!
ソニーモバイル「Xperia Hello!」チームの城井さん(写真右)、磯部さん(写真左)、そしてセコムの佐藤さん(写真中央)にお話も聞いてきましたよ。
見つめて発話
アップデートにより、「見つめて発話」機能が追加されました。Xperia Hello!を「じーっと見つめる」と、こちらに話しかけてくれるようになりました!
従来は「ハイ、エクスペリア」「ねえ、ハロー」と声を掛ける必要がありましたが、近くで見つめると空気を読んで話しかけてきてくれます。
西田(ロボスタ)
これ、すごいですね! でも、あんまり反応しないような・・・(ソファーに寝転がりながら)。
磯部さん(ソニーモバイル)
そこまで離れて寝ながらではちょっと・・・。顔認識を使っているので、カメラの正面に近づいてみてください。だいたい、1秒くらい見つめるとうまくいくと思いますよ。
西田(ロボスタ)
本当だ! ちゃんと名前も呼んでくれますね! 便利そうだし、ハローくんとコミニュケーションしている感じがして良いですね。
磯部さん(ソニーモバイル)
実は、今回のバージョンアップで顔認識自体の精度が上がっているんですよ。見つめて認識する距離やタイミングについては、誤反応が少なくなるように、テストを重ねて調整しているので、違和感なく使えると思いますよ。
話しかけてくれる
続いて、今回のアップデートで、Xperia Hello!が、ユーザーを認識すると話しかけてくるようになりました。これまでは、朝昼晩の挨拶以外は、通知があるときしか話しかけてこなかったのですが、自発的に話しかけてくるようになります。
西田(ロボスタ)
従来のハローくんの良いところって、「余計なことを自分から言わない」ところだと思うんですよ。他のコミュニケーションロボットを使っていると感じるのですが、話しかけてくるロボットって、買ったばっかりのときは楽しいけど、だんだん同じ会話や意味のない会話に飽きてきて、嫌になっちゃうんですよね。この仕様変更、大丈夫ですか?
磯部さん(ソニーモバイル)
大丈夫ですよ! 発売以降、ハローの会話シナリオは、バージョンアップを続けてきているんです。最初はあまり会話をしないロボットだったのですが、ユーザーの皆さんの希望でハローとの会話を楽しめるよう改良してきました。今回は、「もっとハローから話しかけてほしい」という要望に応える形でバージョンアップしました。機械らしくない自然なコミニュケーションを考えると、ハローから話しかけるというのは重要な要素だと思っています。挨拶をするだけのロボットではなく、より人に寄り添う機能を搭載したいと考えたんです。
西田(ロボスタ)
たしかに、ハローくんのシナリオは良くなってきてますよね! 「今日は何の日?」とか「歌をうたって」で、今月の歌をうたってくれるのとかたのしいです。
磯部さん(ソニーモバイル)
そうなんですよ。話しかけるタイミングについては、ちょうどいい塩梅をみつけるためにも、今後も改良を加えていきたいと思っています。このあたりは、我々としても挑戦です。
Google検索に連携!
さらに今回のアップデートにより、会話を通じて「Google検索」をしてもらうことができるようになりました。
西田(ロボスタ)
あー、これもあんまり好きじゃない機能のような・・・。なんか、チャットボットとかでたまにあるんですけど、シナリオにマッチしないとGoogle検索みたいなのって好きじゃないんですよね。雑談の途中で検索結果とか出されても嫌じゃないですか? だったら、わからないって言ってほしいっていうか。
磯部さん(ソニーモバイル)
大丈夫ですよ! ちゃんと会話の内容に合わせて適切にGoogle検索を利用するようにしています。たとえば、「今日のソニーの株価は?」とか「昨日の広島の試合どうなった?」とか、答えが動的で既存のシナリオでは対応できないような会話で利用するように考えています。他にも、「Google検索して」と話しかけてもらえれば、調べてもらうことができますよ。
西田(ロボスタ)
その聞き方はすごい自然ですね。現在も「Wikipedia」と伝えると、ウィキペディアで情報を調べてもらえますが、あれと同じ感じでも使えるのは良いですね。
ユーザーを見かけた時間を教えてくれる!
そして、Xperia Hello!が、ユーザーを最後に見た時間を教えてくれるようになりました。
西田(ロボスタ)
あ、これ嬉しい! いままでは、LINEでしかできなかったやつですよね。
城井さん(ソニーモバイル)
そうなんです。 「家族の様子を教えて」で、従来のLINEと同等の機能が、「○○さんを見なかった?」で、その人だけの様子を聞くことができるんです。
西田(ロボスタ)
監視カメラとはまた違った使い方ができていいですね。 単純に機械が置いてあるのではなく、家族の顔を知っているロボットがいてくれてる感じが凄く良いです!
セコムに対応!
さらに、Xperia Hello!が、セコムのホームセキュリティに対応しました。
西田(ロボスタ)
これはどういうことですか? 何ができるの?
佐藤さん(セコム)
「セコム・ホームセキュリティ NEO」「セコム・ホームセキュリティ Gカスタム」というサービスに対応したんです。セコムのホームセキュリティにはいろいろな種類があるのですが、今回はネットに対応している2機種が対象になります。Xperia Hello!を通じて、指定した部屋をセコムで警備したり、在宅セコムの様子を確認したりできるんです。
西田(ロボスタ)
セコムって、家を留守にする時にオンにする機能ですよね? 在宅でもできるんですか?
佐藤さん(セコム)
もちろん、外出時もセコムできますが、家の中にいても部屋単位でセコムできるんですよ(編集部注:「セコムする」とはセコムの警備をオンにすること)。たとえば、家の1Fにいるときに、2Fから誰かが来たら怖いですよね? そんなときは、2Fの寝室と子供部屋だけをセコムすることもできるんです。あとは、就寝前に家全体をセコムすることで、家の中の人感センサーはOFFにするけど、外部からの侵入はセコムするなどの機能があります。
西田(ロボスタ)
すごいですね! でも、どうしてハローくんと連携することに? 端末もありますし、別にハローくんがいなくてもセコムできる気が・・・。
佐藤さん(セコム)
いままでの、セコム側の見守りというのは「硬いサービス」だったんです。センサーなどから異常のトリガーを受けて、我々のスタッフが駆けつける。そういった「緊急事態の見守り」としては優秀ですが、日々の生活の中で、接点を持って見守りするという観点ではなかったんです。もっと、住んでいる人と寄り添って、普段遣いのコミニュケーションの中から、元気かどうかなどを知ることができる。これは、センサーでは取れない情報なんですよね。
西田(ロボスタ)
どういうことですか?
佐藤さん(セコム)
たとえば、機械の数値が良くても、その人が本当に元気で笑顔かどうかはわからないですよね。そういうのを理解するには、我々のホームセキュリティーとは別の見守りが必要だと考えたんです。それには、Xperia Hello!のコミニュケーション能力や機能が適していると思い、ご一緒させていただきました。これによって、セコムのサービスが「ゆるやかな見守りサービス」にも対応できると思っています。
西田(ロボスタ)
なるほど、では、ハローくんがセコムの見守りを代わりにしてくれるわけではないんですね。
佐藤さん(セコム)
そうですね。通常のホームセキュリティーは、従来どおり我々の方で行い、Xperia Hello!にサポートしてもらう形になります。たとえば、ホームセキュリティの端末というのは、ご家庭に1個しかありません。端末の前にいかなくても、自室でXperia Hello!に声をかけることで警備の状況がわかるというのは、それだけでも便利な機能だと思います。
磯部さん(ソニーモバイル)
技術的には、「Home Security APP for Xperia Hello!」というアプリをハローにインストールしてご利用いただく形になります。これは、セコムさんのAndroidアプリで、ホームセキュリティをコントロールできるものです。なのでこのアプリで対応していない機能、たとえば、ハローのカメラを使ってセコムさんにデータを送信するとか、ハローの会話を拾って警備の人が駆けつけるといったことはできない仕組みです。
城井さん(ソニーモバイル)
今回のバージョンアップで、家に帰ってきてセコムを解除したあとに、ハローが「おかえりなさい」と声をかけてくれるようになります。また、ハローに「おやすみなさい」と声をかけたときに、まだセコムをしていなければ、「セコムしませんか?」と教えてくれるんです。従来のセキュリティ端末にはない、新しい使い方だと思います。
ラジオ体操!
最後に紹介するのは、ラジオ体操機能です。
「ラジオ体操しよう」と話しかけると、ハローくんが一緒に体操してくれます! 動画でぜひご覧ください!
結構本格的ですよね。 運動不足解消に、ハローくんと一緒に体操してみるのもいいと思います。
こう思った
今回のバージョンアップは、楽しいものばかり! 今後は、セコムさんでもXperia Hello!を取り扱うとのことなので、ユーザーも増えそうですね!