2018年10月3日、GoogleがGoogle Assistantに関する機能改善を多数発表したのでまとめて紹介したい。
現時点では米国ユーザー向けにリリースされるものだが、いずれ日本でも使えるようになるはずだ。
スマートフォン向けのビジュアル改善
Google Assistantの使われ方は、ほぼ半分が音声と画面タッチの両方を含んでいることがわかったという。これを踏まえて大幅な画面再設計が行われた。確認しやすい大きなビジュアルでタッチフレンドリーな設計となった。例えば、わかりやすいのはスマートホームデバイス制御のためのコントロール・スライダーのビジュアル化などだ。他にも改善点は多岐に渡る。全般的に以前より大きな画像が多様されるイメージとなっている。
またデベロッパーはレスポンスをよりビジュアルにカスタマイズすることができるようになった。今後、音声と画面を使ったマルチモーダルな体験が増えることが期待される。
Googleはもともとスマートフォンのアシスタントとして画面を活用してきた経緯がある。今回それがよりブラッシュアップされることになる。これは今後増加するスマートディスプレイ市場において非常に重要な優位性になりそうだ。
ワンタイム購入・定期購読に対応
通常の物品の購入は対応していたが、これに加え、デジタルコンテンツのワンタイム購入やサブスクリプション購入などに対応した。まずは米国からリリースされるが、今後各国に展開予定だという。
既にHeadspaceやCastle Masterなどのアクションで実装されているので米国アカウントであれば体験できる。
デベロッパーにとっては新しいマネタイズ手法が提供されることになり、ユーザーにとっては優良なコンテンツを楽しめるようになるはずだ。これで、この領域においてAmazonのスキル内課金の仕組みと肩を並べた形となる。
アカウントリンクとパーソナライゼーションの簡略化
ユーザーのアカウントリンクが簡素化され、ログイン時の負担を減らしかつ安全性を確保したGoogle Sign-In for the Assistantも導入された。これにより数回タップすることでログインが可能になる。
スターバックスはGoogle Sign-Inを導入してからユーザーのコンバージョンが倍増したという。手動でユーザー名やパスワードを入力する手間を減すことはユーザー体験にとってインパクトが大きいことがわかる。
Source:Google Developer Blog / Google Blog
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中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。