WRSで黒柳徹子アンドロイド「totto」に会ってきた!【World Robot Summit 2018】
「徹子の部屋に出演してきました!!」・・・と言いたい気分になりました。
10月17日(水)より開催中の「World Robot Summit 2018」の展示エリアにて、黒柳徹子さんのアンドロイド「totto」が展示されています。そこではなんと、黒柳徹子さん(totto)からインタビューをしてもらうことができるのです。
tottoは、昨年テレビ朝日を中心としたtotto製作委員会(テレビ朝日、電通、電通テック、エーラボ)、株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)、大阪大学によって開発され、黒柳徹子さんを模したその見た目が大きな反響を呼んだアンドロイド。そんなtottoがバージョンアップして自律的に会話ができるようになり、会場では予約不要で会話体験をすることができます。
これまで音声合成などで協力してきたNTTが、自律的な会話領域でも協力。インタビューを受けるという徹子の部屋形式で、tottoとの会話を楽しむことができます。
例えば「どこから来たの?」と聞かれ、回答をすると黒柳徹子さんが言いそうなことが返ってくるのです。裏側では、いくつかの返答がピックアップされていて、その中から黒柳徹子さんが言いそうかどうかのスコアが一番高いものが返ってくるようになっています。
会話の学習にテレビ朝日グループが保有している42年にわたる「徹子の部屋」のコンテンツを利用していることで、tottoは黒柳徹子さんが本当に喋りそうなことを、黒柳徹子さんの話し方や動作とともに喋ります。
NTTではキャラクター性を持たせることで親しみが増し長く使い続けられると考え、「キャラクター性を持った対話システム」の開発が進められています。その成果がtottoにも反映されているのです。
NTTが目指しているのは、特定の仕事をこなすタスク指向型の対話システムではなく、日常の幅広い話題に対応し長時間の会話を続けられる対話システム。
任意の発話に対して肯定的な発言を生成することで、ユーザが心地よく会話することを助けています。また、放送コンテンツから抽出した質問と応答ペアから、発話の解析結果とニューラルネットワークを用いることで、相手の質問に対応する応答を高精度に選択することができます。
スマートスピーカーに見られるウェイクアップワードも不要で、いつでも話しかけることができ、tottoの発話中にユーザーが割り込んで話しかけた場合に発話を中断して話を聞き取る「バージイン」といった技術が用いられています。
会話だけでなく、人間の対話時における頷きなどの頭の動き、視線、表情、ハンドジェスチャ、身体姿勢といった身体モーションの関係性を学習し、発話に合わせた自然なモーションを自動生成することも可能に。まさしく目の前で黒柳徹子さんが喋っているような感覚になるのです。
椅子に誰かが座ると、Kinectでセンシングをして会話を始めます。人通りも多く恥ずかしさもありますが、こんな機会はなかなかない、ぜひ体験してもらいたいコンテンツです。目が合った状態で喋ると、本当に黒柳徹子さんと喋っているように感じるかもしれませんよ。
展示は10月21日(日)まで。徹子の部屋に出演した気分を味わってみてはいかがでしょう。
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望月 亮輔1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。