無印良品、どんな天候でも走れる自動運転バスに車体デザインを提供 2020年実用化目指す

無印良品を展開する良品計画が、フィンランドの自動運転バス「Gacha(ガチャ)シャトルバス(仮称)」に車体デザインを提供したことを発表した。

Gachaシャトルバスは、自動運転技術の研究開発を行う企業Sensible 4(フィンランド)が開発を進めている自動運転バス。定員は16名、自動運転時は最高時速40km/hで、最大の特長はあらゆる気象条件下でも機能する点にある。

自動運転においては、さまざまな気象条件に対応した走行が大きな課題とされているものの、現在世界の既存技術の多くが、比較的温暖な気候の元でテスト・開発されており、大雨や霧、雪といった気象条件の下での自動運転車両の実用化には至っていない。そんな中でSensible 4は、「北極圏のラップランドにて技術テストと検証を進めてきた」という。

無印良品は、生活に必要な商品の販売のみならず、「社会でいま起きている様々な課題に目を向けている」と述べており、少子高齢化が進む地方での課題を解決する可能性を秘めた自動運転技術に注目。中でもGachaシャトルバスは、全天候型という特長に加え、地域でシェアする公共交通機関としての実用化をターゲットにしている点において、無印良品の考え方と合致した。



無印良品が提供した車体デザインは、利用者の立場で考えられ、前後のないミニマルでフレンドリーなかたちと、照明とコミュニケーションスクリーンが一体となったLEDのライトベルト、内装に沿ったラウンド型のベンチシートがポイント。

フィンランドは、法律上公道を走る乗り物に必ずしも運転手が乗車している必要がなく、自動運転車の実用実験のしやすい環境にあるといい、2019年上半期内を目途にフィンランドのヘルシンキ周辺の3都市での実用試験運行を開始、2020年の実用化を目指している。

良品計画は、今年10月にフィンランドの現地法人「MUJI Finland Oy」の設立を発表していた。

ABOUT THE AUTHOR / 

ロボスタ編集部

ロボスタ編集部では、ロボット業界の最新ニュースや最新レポートなどをお届けします。是非ご注目ください。

PR

連載・コラム