視覚障害者の外出を「声」で支援するサービスが誕生 点字ブロックをスマートスピーカーやLINEと連携

11月9日、一般社団法人PLAYERSと株式会社WHITEは、点字ブロック(視覚障害者誘導用ブロック)をスマートスピーカーやLINEと連携させ、視覚障害者の外出を「声」で支援するサービス「VIBLO by &HAND(ヴィブロ・バイ・アンドハンド)」のプロトタイプを共同開発したことを発表した。

「VIBLO by &HAND」は、視覚障害者が一人でも安心して外出でき、より自分らしく豊かな生活を送れるようになることを目指した、点字ブロックを使ったサービス。

点字ブロックに発信機を内蔵した「VIBLO BLOCK(ヴィブロ・ブロック)」、スマートスピーカー「Clova」、「LINEアプリ」、ワイヤレスオープンイヤーステレオヘッドセット「Xperia Ear Duo」を利用し、視覚障害者の移動を「声」でサポートするというもの。


左から、VIBLO BLOCK、LINE Clova、LINEアプリ、Xperia Ear Duo

VUI開発に強みを持つWHITEが「&HAND」のヴィジョンに共感し、「VIBLO by &HAND」の共同開発が実現した。PLAYERSがリサーチ、コンセプトデザイン、UXデザインなどを行い、WHITEがシステム開発などを担当という分担だ。



利用シーン



1.LINE Clovaで「VIBLOでお出かけ」を立ち上げ、目的地を設定
2.目的地のルート上にあるVIBLO BLOCKが設定される
3.Xperia Ear Duoを装着し、スマホを持って外出
4.VIBLO BLOCKにつかづくと、スポット情報がLINEに届く
5.LINEに届いたスポット情報が「Xperia Ear Duo」で読み上げられる
6.目的地に到着したら、LINE Clovaにお知らせをする


特徴



音声アシスタントが視覚障害者の道案内をサポート

スマートスピーカーを使って目的地を設定すると、出発地から目的地までに敷設されたVIBLO BLOCKにルート情報が反映される。視覚障害者がVIBLO BLOCKに近づくと、ルート情報を受け取ったLINEが、目的地までの道順案内をLINEメッセージと音声で伝える。オープンイヤータイプのヘッドセットを利用するため、周辺音を遮断せずに音声を聞き取ることが可能。


ルートを外れても安心。支援者の見守り/アシスト機能

出発地から送り出したご家族や、目的地で到着を待つご友人など、視覚障害者を支援する方がスマートスピーカーに呼びかけて現在地を問い合わせることができる。視覚障害者がルートを外れてしまったときやトラブルが起きたときは、LINEのビデオ通話機能とスムーズに連携し、代わりの目となってサポートすることも可能。

関連サイト
VIBLO by &HAND
Xperia Ear Duo

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北構 武憲

本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。

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