ソフトバンク、Schaftは買収に至らず 日経が報じる

ソフトバンクは、今年に入り、ボストン・ダイナミクスの買収を完了した。これは昨年発表された「Boston Dynamics」と「Schaft」の買収合意という発表に続くものであったが、日経新聞の報道によれば一方のSchaftの買収は契約条件などが折り合わず合意には至らなかったようだ。

以前ロボスタでは、「Googleからソフトバンクの手に渡った東大発のロボットベンチャー「Schaft(シャフト)」とは?」というタイトルで記事を掲載しているが、こちらの「手に渡った」という表現は時期尚早であった。

当時のソフトバンクのプレスリリースには、「Alphabetとの本取引の一環として、二足歩行ロボットを開発する日本企業のSchaftを買収することにも合意しています」との記載があるが、一転して、条件が合わずに見送られてしまったようだ。

条件が合わなかったというのは、どのような条件だったのだろうか。ソフトバンクへの問い合わせを行なったが、正式な回答は得られなかった。

今回Schaftの件が明るみに出たのは、Alphabet社が二足歩行ロボットの開発を中止するという報道が元になっている。産経新聞には「多くの選択肢を検討したが、最終的にシャフトの段階的な縮小を決めた」との回答が掲載されている。その多くの選択肢のうちの一つがソフトバンクへの売却であったのだろう。

Schaftの件も含めて、Alphabet社が二足歩行ロボットの開発を中止するというのは、寂しいニュースだ。Darpa Robotics Challengeを通じて二足歩行ロボットの進化に貢献してきた同社だけに、未来を見据えた投資を継続してもらいたいところだった。

Schaftが2013年に発表したロボット
誤った情報の掲載により、読者の皆様及び関係各所にご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます。

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望月 亮輔

1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。

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