ソフトバンクロボティクスは11月19日、オフィスや業務フロア向けの自動運転対応型のバキューム清掃ロボットの新製品「Whiz」(ウィズ)を発表した。この製品は乾式で小型という点で同社が8月に発売した「RS26」と異なる。乾式はゴミを吸い取るバキューム型で、床がカーペットやフローリングでも対応可能。
実機は明日、11/20より東京ビッグサイトで開催されるイベント「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO 2018」の同社ブースで展示が予定されている。
Whizの機能と概要
ティーチングが簡単
最大の特徴は「ティーチングが簡単」と言うこと。ティーチングとは自動清掃するルートをロボットに教える作業のことだ。
従来、多くのロボットや自動清掃機はルートや作業を学習するために、エンジニアによるプログラミングが必要だったが、「Whiz」はスタッフが手で押して移動したルートを自動で学習するため、誰にでも清掃ルートの設定が簡単にできる。
「Whiz」にはLiDARやRGBカメラ、各種センサーが搭載されているため、清掃ルートにモノが置かれていたり、人が歩いている場合はそれらを検知して、避けて通って清掃を継続したり、緊急停止してスタッフのスマートフォンに通知する機能がある。
■ボタンを押すだけで掃除しながら自動走行
本体のスペック等
本体のサイズは、約455×474×653mm。手で押す際、ハンドルを引き伸ばした時は全高約1,000mmとなる。自重は約32kg。最高速度は2.5km/h。清掃可能な稼働時間は約3時間。最大1500平米をカバーする。掃除パック容量は4L。
バッテリーは着脱式で、充電時は本体からはずしてチャージャーにセットするタイプ(ルンバなどで採用している充電ステーション型ではない)。
通信はLTE通信(4G)に対応し、クラウドとデータのやり取りをする。しかし、地下など電波が届かないところでも使用できる(その場合は、スマホなどへの通知機能は利用できない)。
リース料金等
月額リース料金は2万5千円(60ヶ月契約)。ブラシやごみ収納パックなどの消耗品は別途料金がかかるが、故障修理などの基本保守は月額料金に含んでいる。2019年2月にサービスを開始する(申し込みは既に開始)。販売目標台数や金額は非公開。
「AI清掃PRO」で自動清掃業界の自動化を本格展開
同社は「AI清掃PRO」のブランド名で、大型の自動運転型スクラバー(湿式 : 水洗浄方式)「RS26」を8月にリリースした。今回「Whiz」はそのシリーズの最新機種の位置付けとなり、大型の湿式、小型の乾式のラインアップで本格展開していく。
■オフィスを模したステージでデモンストレーション
清掃業界は深刻な人手不足
発表会には、ソフトバンクロボティクスの冨澤社長や「AI清掃PRO」の2機種でパートナーを組んでいる米国Brain Corp社の創設者 兼CEOのEugene M. Izhikevich氏も登壇した。
冨澤氏はこのプロダクトはグループが掲げる「群戦略」の一環であり、さまざまな技術を持った企業に投資して、連携していくことを強調した。
その後、事業推進本部長の吉田氏が登壇して清掃業界の状況や、既に「AI清掃PRO」として販売している大型のスクラバー「RS26」に寄せられているユーザーの声や要望について語った。
吉田氏によれば、現在、毎月5万人もの日本の労働人口が減少しているという。中でも深刻なのが清掃業界で、人口が減るとともに深刻な高齢化が課題となっている。
「RS26」は既にある掃除機をベースにBrain社が自動運転機能を追加したものだが、今回の「Whiz」はソフトバンクロボティクスが企画し、ボディデザインから行ったと言う。ソフトウェア部分の多くはBrain社が担当し、この2機種は機能的の共通点も多い。ちなみに本体の生産はRS26と同様、ICE社が担当する。
発表会にはゲストも登場
また、発表会にはゲストとしてタレントの河北 麻友子さんと、お笑い芸人のチョコレートプラネットさんが登場し、自動掃除機のデモンストレーションを行って場を盛り上げた。
■河北 麻友子さんと、お笑い芸人のチョコレートプラネットさんのステージ
掃除ロボット特集 (ロボスタ)
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神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。