NTTドコモは「5G」(第5世代移動通信方式)を利用した「遠隔リアルタイム配信医療研修VR」を開発していて、12月6日(木)〜7日(金)に開催される「DOCOMO Open House 2018」にこれをコンセプト展示することを発表した。
この技術はジョンソン・エンド・ジョンソンとジョリーグッドと協力して開発している、ジョンソン・エンド・ジョンソンの医療トレーニングとジョリーグッドの「バーチャル・リアリティ(VR)による人材育成ソリューション」を融合させたもの。
遠隔地にいる医療従事者が高度な技術を持った指導医の手技を、あたかも同じ場所にいるかのような臨場感と、リアルタイムならではの双方向通信によって、実際に行われる実地医療研修と同じ研修受講効果を生み出すことを目的としている。
実証実験では、ジョリーグッドが開発した多視点VR同時配信システムを活用し、5Gの特長である高速・大容量・低遅延の機能を使用し、医療研修で実施する手技を複数の拠点へリアルタイムに配信する。
ヘッドマウントディスプレイを装着した受講生は、カメラ内で配信された映像を複数の視点に切り替えて見ることができ、手技だけでなくオペレーションルーム内全体の動きを複数の視点から360度視聴することができる。手術器具の動きと併せてさまざまな役割を持った複数のスタッフの動きも確認できるようになると言う。
また、リアルタイム双方向通信の実現により、術者と受講生、オペレーションルーム内のスタッフと受講生 、受講生同士のコ ミュニケーションを可能とすることで、より効果的な研修プログラムの構築をめざす。
ドコモは5Gにおいて、幅広いパートナーと共に新たな利用シーン創出に向けた取り組みを拡大するため「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」を2018年2月より提供しており、参画企業・団体に対し、5Gの技術や仕様に関する情報や、パートナー間の意見交換を行うトピックスワークショップの場を提供している。
今回の展示会「DOCOMO Open House 2018」でのコンセプト展示は、来年の「ドコモ5Gオープンラボ Yotsuya」における2019年上期の実証実験の検討に向けたもの。
・ リアルタイム配信技術により臨場感のある手技を遠隔地でも確認できること
・ 複数の360度カメラの切り替えによって複数視点を実現することでオペレーションルーム内のさまざまな役割を持ったスタッフの動きを確認できること
・ 双方向通信により、その場で指導医との質疑応答や、複数の医療従事者による意見交換を実施できること
・ VR映像リアルタイム配信と双方向通信を安定的に行うためのソフトウェア、ハードウェア開発、検証データ収集
場所(予定)
「ドコモ5Gオープンラボ Yotsuya」
※冒頭の写真はイメージです。
DOCOMO Open House 2018