商社でありソリューションプロバイダでもある三明は「第3回ロボデックス」において、2台の産業用ロボットが協働し、さらにはAGVやワイアレス給電を使った自動化を推進する「知能化ロボットソリューション」をデモ展示した。
1台のロボットは「AGVロボット」。安川電機のロボットアームをAGV(自動運搬車)に乗せたもの。知能化された移動型ロボットを実現する「WISEロボットコントローラ」がロボットアームとAGVに挟み込まれるように搭載されている。
AGVロボットは棚から生産した完成品(の設定)を取りだし、自律移動して、もう一台のロボット「検査ロボット」へと運ぶ。ロボットアームを使って完成品をパレットごと検査ロボットへと渡す。
製品を検査するのは双腕ロボット「外観けんた君」(デクシス)。AGVロボットが運んできた完成品を画像処理装置(動画ではフラッシュが光ってカメラで検査しているのがわかる)と連携して外観検査を順次行い、検査完了品を所定の位置に並べて行く。
AGVロボットは検査完了品を受け取り、棚まで運んで収める・・という流れ。自動ループで自動作業で行われていた。
■デモ動画
AGVの誤差をコントローラがカバー
目に見えにくいポイントはまず、AGVの走行の誤差をロボットアームがカバーするために「WISEコントローラ」が自動で制御している点。このデモでも、AGVは移動に伴って5~30mmの誤差が発生する。その誤差を「WISEコントローラ」がレーザーセンサーで認識して、ロボットアームが検査品を置く位置を調整している。
ワイアレス給電でループ作業
もうひとつはワイアレス給電を行っていることだ。ダイヘンの「D-Broad CORE」を使って、AGVロボットに給電する。このワイアレス給電システムはAGV用に設計されていて、生産ライン上で給電することができるため、専用の充電スペースを用いる必要がない。手持ちのAGVに後付けすることができ、AGVの24時間稼働を狙ったものだ。デモでも、AGVが停止してロボットアームが作業する箇所に給電装置を設置して作業時に効率的に充電することを目指した。ただし、このデモではAGVのバッテリーは長時間駆動できるため、ロボットアームの作業電源をワイアレス給電装置から供給しているイメージとなっている。
第3回ロボデックス特集(ロボスタ)