NSW(日本システムウエア)株式会社、DJI JAPAN株式会社、日本マイクロソフト株式会社は、建築物の外壁調査に対し、民生用ドローンとAI技術を活用した「建築物メンテナンスサービス」の開発での協業を発表した。日本マイクロソフトのニュースセンター等で伝えている。
3社はすでに、同サービスの実証実験を実施しており、ドローン撮影した建築物の全体画像を3Dモデル化し、AIで自動抽出したひび割れ個所を3Dモデルに重ねた損傷図を作成するシステムを構築、検証を行った。実験結果として、ドローンの撮影画像から一般的なひび割れの許容範囲といわれている0.2mm幅相当のひび割れ箇所の検出ができたそうだ。
ひび割を検知するシステムを提供したのは、NSWの「CrackVision(クラックビジョン)」。この技術は、エッジコンピューター(ノートPC)とクラウドサーバーで二分割処理を行うことで、損傷箇所の高速表示とひび割れ幅の自動推定を行ってくれるというもの。
ユーザーの近くにエッジサーバを分散させ、距離を短縮することで通信遅延を短縮する技術
仕組みとしては、ドローンで撮影した画像をエッジコンピューターに送り、PC上で画像内のひび割れの長さを簡易的に0.3秒から1秒の間で処理。その後、インターネットを通じてサーバーに送られ、詳細なひび割のデータを推定した上で、再度インターネットを通じてエッジコンピューターに検査データが帰ってくるしくみ。
今回のサービス開発では、NSWが同ソリューションを、DJIがドローンの基本的な飛行訓練や、実際の現場における作業手順、ドローン操縦者向けトレーニングカリキュラムを実施。そして、日本マイクロソフトが建築物の調査業務の実用化に向けた実証実験を行い、その基盤としてパブリッククラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」を提供する。
同サービス開発は、より巨大な建築物に対しても適用できるよう改善を進めていく。また、正式リリースに向け、専門家を交えた検証プロジェクトを開始している。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。